- 太陽光パネル
- 2023.10.13
2026年04月10日
イラン情勢で電気代はこれからどうなる?中東リスクが家計に与える影響を解説
2026年2月、イスラエルと米軍がイランへの攻撃を開始し、中東情勢は一気に緊迫化。世界有数の原油・LNG(天然ガス)の輸送ルートであるホルムズ海峡は事実上の封鎖状態となり、原油価格は急騰しています。こうした状況のなか、「電気代、また上がるの?」「これからどうなるんだろう…」と不安を感じている人も少なくないでしょう。この記事では、イラン情勢と電気代の関係をわかりやすく解説しながら、家庭でできる対策までお伝えします。
目次
日本の電気代と中東エネルギーの深い関係
日本のエネルギーはどれだけ中東・イランに依存している?
日本は国内でほとんど石油や天然ガスを産出できず、エネルギーの大部分を海外からの輸入に頼っています。なかでも中東への依存度は非常に高く、原油輸入の約9割を占めています(資源エネルギー庁資料より)。
そのため、中東情勢が不安定になると、日本のエネルギー供給にも直接影響が出ます。特にイランは中東全体の情勢を左右するといってもいい存在。現在は経済制裁の影響で日本との直接取引はほぼありませんが、イラン情勢が緊迫するだけでサウジアラビアやUAEなど周辺国からの供給リスクも一気に高まります。
※1 出典:資源エネルギー庁
ホルムズ海峡が封鎖されると原油・LNG(天然ガス)はどうなるのか?
ホルムズ海峡は、イランとアラビア半島の間に位置する幅約50kmの細長い海峡です。イラン、サウジアラビア、UAE、クウェート、イラクなど中東の主要産油国から出荷されるタンカーは、ほぼすべてこの海峡を通って世界各地へ向かいます。
ホルムズ海峡が封鎖されると、中東からのタンカーが通れなくなり、原油・LNGの供給が一気に細ります。代替ルートは大幅な迂回になるため、輸送コストが跳ね上がり、結果として原油・LNG価格の急騰につながります。
いま、原油とLNGの価格はどう動いているか
2026年2月のイラン攻撃開始以降、原油価格は急騰し、ニューヨーク原油市場では一時112ドル台と約4年ぶりの高値をつけました。ホルムズ海峡の封鎖が続くなか、市場では供給不足への懸念が高まっており、価格の高止まりが続いています。LNGについても同様で、日本が輸入の大部分をたよっているカタールやUAEからの供給に遅れが生じており、調達コストの上昇が続いています。
こうした原油・LNG価格の上昇は、時間差をともないながら私たちの電気代に反映されていくのです。
電気代はこれからどうなる?3つのシナリオ
シナリオA:早期停戦・ホルムズ海峡再開の場合
停戦合意が成立し、ホルムズ海峡の通航が再開された場合、原油・LNG価格は段階的に落ち着いていくと考えられます。ただし、電気代への反映には数ヶ月のタイムラグがあるため、すぐに値下がりを実感できるわけではありません。
現時点では停戦交渉が難航しており、実現までの道のりは不透明です。
シナリオB:紛争長期化の場合
停戦には至らず、かと言って全面的な拡大もない、いわゆる「長期化」状態が続く場合、原油・LNG価格は高止まり(=高い金額のまま下がらずに続く状態)が続き、その後のさらなる上昇も懸念されます。日本の電力会社は燃料調整費の引き上げを余儀なくされ、家庭の電気代は既に上昇した金額からさらに月数百円〜数千円単位で上がる可能性があります。現時点では、このシナリオが最も現実的と見られています。
シナリオC:紛争がさらに拡大した場合
紛争がさらに拡大し、ホルムズ海峡の封鎖が長期化した場合、既に上昇しているエネルギー価格がさらに急騰し、電気代への影響も一層大きくなります。政府による緊急の補助金措置が講じられる可能性はありますが、家庭への負担は相当大きくなるでしょう。
実際に家庭の電気代はいくら上がるか
モデルケース別・月額負担の試算
では実際に、電気代はどのくらい上がる可能性があるのでしょうか。ここでは、現時点で最も現実的と考えられる「紛争の長期化(シナリオB)」を前提として、一般的な家庭をモデルにざっくりとした目安を見てみましょう。
現在の電気料金は「燃料費調整額」によって、原油・LNG価格の影響を毎月受けています。今回のようにエネルギー価格が上昇すると、数ヶ月遅れて電気代に反映されます。
【モデルケース(関東・30A・使用量300kWh/月)】
- 現状:月額 約8,000〜10,000円
- 価格上昇時:+500円〜2,000円程度の上昇
使用量が多い家庭(オール電化・在宅時間が長い家庭など)では、月3,000円以上の上昇も考えられます。電気使用量が増える時期には、想定以上の電気代がかかるかもしれません。
※2 出典:資源エネルギー庁「燃料費調整制度について」
政府の補助金・緩和策はいつまで続く?
電気代の急激な上昇を抑えるため、日本政府はこれまで何度も電気・ガス料金への補助金を実施してきました(経済産業省資料など)。
とは言え、こうした補助金はあくまで一時的な措置であり、期限付きであることがほとんど。財政負担も大きいため、今後も継続されるかどうかは不透明です。仮に補助が縮小・終了した場合、これまで抑えられていた電気代が一気に上がる可能性もあります。
つまり、「今はそこまで高く感じない」という人でも、今後の情勢次第では急に負担が増えるリスクがあるということです。
※3 出典:資源エネルギー庁「電気・ガス料金支援」
電気代値上がりへの対策、何ができる?
今すぐできる節電・省エネ対策
電気代の上昇に対して、まず取り組みやすいのが日常の節電です。
- エアコンの設定温度を見直す(夏は+1℃、冬は−1℃)
- 使っていない家電の電源をこまめに切る
- LED照明への切り替え
- 冷蔵庫の開閉回数を減らす
こうした小さな積み重ねでも、月数百円〜1,000円程度の節約につながることがあります。
節電については、こちらの記事を参照してください。
関連記事:家庭で簡単!節電方法と続けるためのヒントとは?
電力会社・料金プランの見直し
節電だけで電気代の上昇分をすべてカバーするのは難しいのが現実です。そこで、次に検討したいのが、電力会社や料金プランの見直しです。
現在は電力自由化により、多くの新電力会社がさまざまな料金プランを提供しています。
- 基本料金が安いプラン
- 夜間料金が安いプラン
- 再エネ中心のプラン
ライフスタイルに合ったプランに変更することで、年間で数千円〜数万円の節約になるケースもあります。ただし、電気代は原油やLNGの価格に連動しているため、電力会社や料金プランを見直しても、燃料価格の上昇による影響自体は避けられません。
今こそ注目したい太陽光発電
太陽光は電気代の値上がりに左右されにくい
ここまで見てきたように、中東情勢の影響で電気代は今後も上昇する可能性が高い状況です。こうした「外的要因による電気代の変動」から少しでも自由になる手段として、いま改めて注目されているのが太陽光発電です。
太陽光発電の最大のメリットは、自宅の屋根で自分で電気を作れること。つまり、原油やLNGといった輸入燃料の価格変動に左右されずに、電気を使うことができます。
もちろん、曇りや雨の日、夜間などは発電できないため、電力会社からの電気も併用することにはなります。それでも、日中の電気使用分を太陽光でまかなえれば、電力会社から買う電気の量を大幅に減らすことができ、燃料価格の高騰による電気代の値上がりを避けることができるのです。
売電より「自家消費」がカギになる
太陽光発電といえば、かつては「余った電気を売って利益を得る」というイメージが強くありました。実際、2012年に始まった「固定価格買取制度(FIT)」では、高い価格で電気を売ることができたため、売電収入を目的に導入する家庭が多くありました。
しかし現在、売電価格は大幅に下がっており、新規で太陽光を設置する場合の売電単価は1kWhあたり16円程度(2024年度、資源エネルギー庁資料より)。一方で、電力会社から買う電気の単価は、1kWhあたり30円〜40円程度です。
つまり、売るより、自分で使った方が圧倒的にお得という状況になっているのです。
たとえば、昼間に発電した1kWhの電気を売ると16円の収入ですが、その電気を自宅で使えば、本来30円〜40円で買うはずだった電気を買わずに済むため、実質的に30円〜40円の節約になるのです。
この考え方を「自家消費」といい、今の太陽光発電はこの自家消費こそが最大の価値になっています。
※4 出典:資源エネルギー庁(FIT制度資料)
自家消費については、こちらの記事を参照してください。
関連記事:太陽光発電:自家消費のメリットとは?
蓄電池とセットでさらに効果的
太陽光発電の弱点は、夜間や雨天時には発電できないこと。そこで注目されているのが、蓄電池との組み合わせです。
蓄電池があれば、昼間に発電した電気を貯めておき、夜間や発電できない時間帯に使うことができます。これにより、電力会社から買う電気をさらに減らすことができ、電気代の削減効果が一層高まります。
特に今後、電気代がさらに上昇した場合、蓄電池によって「高い電気を買わずに済む」メリットはますます大きくなるでしょう。また、災害時の停電対策としても有効です。
初期費用は太陽光発電単体よりも高くなりますが、長期的に見れば電気代の節約効果と非常時の安心を両立できる投資といえるでしょう。
蓄電池のメリットについては、こちらの記事を参照してください。
関連記事:蓄電池のメリット大全【2025年版】—電気代・卒FITまで
太陽光発電、今が検討すべきタイミングな理由
電気代が高い今こそ投資回収が早くなる
太陽光発電の導入を検討する際、多くの人が気にするのが「初期費用をどれくらいの期間で回収できるか」という点です。
一般的な家庭用太陽光発電システム(5kW程度)の設置費用は、100万円〜150万円程度。決して安い買い物ではありません。しかし、電気代が高い状況では、太陽光で発電した電気の「自家消費による節約効果」が大きくなるため、投資回収期間が短くなります。
たとえば一例として、月々の電気代が1万円の家庭が、太陽光発電によってその一部をまかなえるようになり、結果として月5,000円程度の電気代削減につながったとします。年間では約6万円の節約です。仮に設置費用が120万円の場合、単純計算で約20年で回収できる計算になります。
さらに電気代が上昇し、月々1万5,000円程度となった場合、同じような条件でも削減額は月7,500円程度に増える可能性があります。この場合、年間の節約額は約9万円となり、回収期間は約13年に短縮されます。
つまり、電気代が高くなるほど、太陽光発電の導入メリットは大きくなるのです。
今後も中東情勢が不安定な状態が続けば、電気代の上昇傾向は続く可能性が高く、そうした状況においては太陽光発電の経済的メリットはますます高まります。
まず何から始めればいい?
太陽光発電に興味を持ったら、まずは以下のステップで検討を進めてみましょう。
①自宅の屋根が太陽光に向いているか確認する
屋根の向きや角度、周辺の日当たりなどによって発電量は大きく変わります。南向きで日当たりが良い屋根が理想的ですが、東西向きで十分に発電できるケースもあります。
②複数の業者から見積もりを取る
太陽光発電の設置費用は業者によって大きく異なります。必ず複数の業者から見積もりを取り、価格だけでなく、保証内容やアフターサービスも比較しましょう。
③補助金制度を調べる
国や自治体によっては、太陽光発電や蓄電池の導入に対して補助金制度を設けている場合があります。お住まいの地域でどのような制度があるか、事前に調べておくと初期費用を抑えられます。
④シミュレーションをしっかり確認する
業者に依頼すると、自宅の屋根の条件に基づいた発電量や電気代削減効果のシミュレーションを出してもらえます。現実的な数字かどうか、慎重に確認しましょう。
中東情勢の不安定化による電気代の上昇は、私たちの家計に確実に影響を与えます。しかし、だからこそ今、エネルギーの自給自足に一歩踏み出すことが、将来の家計を守る選択肢になるかもしれません。
まとめ
中東情勢の緊迫化やホルムズ海峡の封鎖は、日本の原油・LNG価格を押し上げ、時間差を伴って確実に電気代に跳ね返ってきます。政府の補助金は一時的な「ブレーキ」にはなりますが、永続的に家計を守ってくれる仕組みではありません。だからこそ、節電や料金プランの見直しといった身近な対策に加え、「自宅で電気をつくる」太陽光発電という選択肢が、これまで以上に重要になっています。
太陽光発電は、燃料価格の高騰リスクから家計を守りつつ、蓄電池との組み合わせで非常時の備えにもつながる、長期的な投資と言えます。自分の家のエネルギーをどう確保するかを考えることが、これからの時代の新しい「防衛策」になっていくのではないでしょうか。
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