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2023年05月22日

太陽光発電の仕組みを分かりやすく解説!光から電気、家庭で使うまで

太陽光発電の仕組みを分かりやすく解説!光から電気、家庭で使うまで

太陽の光がどんな仕組みで電気に変わり、太陽光のパネルを通ってどのように家庭のコンセントまで届くのかを、数字や専門用語をかみ砕いて解説します。停電時の備えや電気代への影響も含めて、これから導入を考える人の不安や疑問にやさしく答えるガイドです。

目次

電気代さげるなら

「太陽光発電って、どうやって光を電気に変えているの?」そんな疑問をお持ちではありませんか?

この記事では、太陽光発電の仕組みを初心者の方にもわかりやすく解説します。難しい計算式や専門用語はできるだけ避けて、誰でもわかるようにお伝えしていきます。

太陽の光がどうやって電気に変わり、それが家の中で使えるようになるのか。そして実際にどのくらいの電気が作れて、電気代がどう変わるのか。

物理の仕組みからお金まわりについてまで、全体像をつかんでください。

要点|太陽光発電の仕組み

「仕組み」と聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、ポイントを押さえれば意外とシンプルです。

電気に変える装置

太陽光発電は、太陽の光を電気に変える装置です。屋根に設置したパネルが光を受けて発電し、その電気を家庭で使ったり、余った分を電力会社に売ったりできます。

光が電気に変わる物理の仕組みから、家の中に電気が届くまでのシステム、そして実際にどのくらい発電できるのか、電気代はどう変わるかまで解説します。

「物理の仕組み」と「お金の仕組み」

太陽光発電の仕組みには、大きく分けて2つの側面があります。

ひとつは「光がどうやって電気になるのか」という物理の仕組み。もうひとつは「その電気をどう使って、どうやってお金に変えるのか」というお金の仕組みです。

前者では太陽電池セルやパワーコンディショナといった機器の役割を、後者では売電についてお伝えしていきます。

主な参考資料

太陽光発電とは?

「太陽光発電」という言葉は聞いたことがあっても、いざ説明するとなると難しいものです。

一言でいうと「光を電気に変えるしくみ」

太陽光発電とは、太陽の光を使って電気を作る方法のことです。

屋根に設置する太陽光パネル(太陽電池モジュール)が光を受けると、内部で電気が発生します。その電気を家の中で使ったり、使い切れない分は電力会社に売ったりできるのです。

火を燃やしたり、水を回したりする必要はありません。太陽の光が出ている限り、静かに電気を作り続けてくれます。燃料も要らないので、環境にも優しいエネルギーとして注目されています。

他の発電(火力・原子力)と何が違う?

電気を作る方法はいくつかあります。火力発電は石油や石炭を燃やして水を沸かし、その蒸気でタービンを回して発電します。原子力発電は原子の力で熱を作り出し、同じように蒸気でタービンを回します。

それに対して、太陽光発電は燃料を燃やさず、回転する機械も使いません。

太陽の光さえあれば発電できるので、CO2をほとんど出さないのが大きな特徴です。また、屋根の上という身近な場所で発電できるため、一般家庭でも導入しやすいのが魅力です。

ただし、太陽が出ていない夜間や、曇りや雨の日には発電量が減ってしまうという天候へ依存する弱点もあります。

参考資料

太陽光を電気に変えるしくみ(セル〜モジュール)

太陽の光がどうやって電気に変わるのか、もう少し詳しく見ていきます。太陽光発電の心臓部のパートになります。

太陽電池セル・モジュール・アレイとは?

太陽光パネルの正式名称は「太陽電池モジュール」といいます。このモジュールは、いくつかの小さな部品が組み合わさってできています。

まず、一番小さな単位が「太陽電池セル」です。これは、光を受けて電気を発生させる基本の部品で、一般的には約15cm四方ほどの大きさです。

このセルを何十枚もつなげて、ガラスやフレームで保護したものが「太陽電池モジュール」、つまり私たちが普段「太陽光パネル」と呼んでいるものです。1枚のモジュールには、通常60~72個のセルが並んでいます。

さらに、複数のモジュールを直列につないだものを「ストリング」、そしてストリングを何列も並べたものを「アレイ」と呼びます。


用語説明イメージ
太陽電池セル光を電気に変える最小単位約15cm四方の板
太陽電池モジュールセルを何十枚も組み合わせたパネル屋根に載せる1枚のパネル
ストリングモジュールを直列につないだものパネルを数珠つなぎにした列
アレイストリングを複数組み合わせたもの屋根全体のパネル群

光電効果と半導体(n型・p型)

セルの中で何が起きているのでしょうか。難しい物理の話は避けて、イメージだけをお伝えします。

太陽電池セルは、主にシリコンという半導体でできています。半導体というのは、電気を通したり通さなかったりする性質を持つ物質です。

この半導体に特殊な加工を施して、n型(マイナスの電気を持ちやすい)とp型(プラスの電気を持ちやすい)という2つの層を作ります。これらに太陽の光が当たると、「光電効果」という現象が起こります。

光のエネルギーによって、半導体の中の電子(マイナスの電気を持つ粒)が動き出すのです。すると、n型とp型の間に電圧が生まれ、電流が流れます。これが太陽光発電の基本原理です。

特殊なシリコンに光があたる作用で発電すると覚えておけば大丈夫です。水が高いところから低いところへ流れるように、電気もこの電圧差によって流れ出すというイメージです。

変換効率ってなに?

太陽光発電の性能を語るとき、「変換効率」という言葉がよく出てきます。これは、太陽の光エネルギーのうち、どのくらいを電気エネルギーに変換できるかを示す割合のことです。

たとえば変換効率が20%なら、太陽から降り注ぐエネルギーの20%を電気に変えられるということ。残りの80%は熱などになって逃げてしまいます。

現在の住宅用太陽光パネルの変換効率は、だいたい15~22%程度が一般的です。技術の進歩により、年々効率は高くなっています。

参考資料

家の中に電気が届くまで

太陽光パネルで電気が作られることはわかりました。では、その電気がどうやって家の中のコンセントまで届くのでしょうか。システム全体の流れを追っていきます。

パネル → 接続箱 → パワコン → 分電盤 → 家のコンセント

太陽光発電の電気が家庭で使えるようになるまでには、いくつかの機器を経由します。


機器役割電気の種類
① 太陽光パネル屋根の上で太陽の光を受けて発電直流
② 接続箱複数のパネルから来た電線をまとめる直流
③ パワーコンディショナ直流を家庭で使える交流に変換交流
④ 分電盤各部屋のコンセントや照明に振り分け交流
⑤ 家のコンセント家電製品が使えるようになる交流

パワーコンディショナ(パワコン)は、太陽光発電システムの心臓部とも言える重要な機器です。

パネルで作った「直流」の電気を、家庭で使える「交流」に変換する役割を担います。また、電圧を調整したり、電力会社の系統とつなぐ役割も果たします。

直流と交流の違い

太陽光パネルが作る電気は「直流」です。これは乾電池と同じで、プラスからマイナスへ一方向に流れる電気です。

一方、家庭のコンセントから出ている電気は「交流」です。こちらはプラスとマイナスが1秒間に何十回も入れ替わる電気で、日本では東日本が50回、西日本が60回入れ替わります。

なぜわざわざ変換する必要があるのか。それは、交流のほうが遠くまで効率よく電気を送れるからです。電力会社の発電所も交流で電気を作っていますし、ほとんどの家電製品は交流で動くように設計されています。

電力会社とのつながりのイメージ

太陽光発電システムは、電力会社の電線とつながっています。これを「系統連系」と呼びます。

昼間、太陽光パネルで作った電気が家庭で使う電力量を上回ったとき、余った電気は自動的に電力会社の電線へ流れていきます。

逆に、夜間や曇りの日など、発電量が足りないときは、電力会社から電気を買って使います。この切り替えは自動で行われるので、特別な操作は必要ありません。

また、停電のときには「自立運転モード」に切り替えることで、太陽が出ている時間帯に限り、専用のコンセントから電気を使うこともできます。

参考資料

一体どのくらい電気が作れて、電気代は?

仕組みは理解できても、「実際どのくらい発電できるの?」「電気代は本当に安くなるの?」という疑問が残ります。

発電量と電気代の削減効果について、目安をお伝えします。

1kWあたり年間どのくらい発電できる?

太陽光発電の容量は「kW(キロワット)」という単位で表します。たとえば「5kWのシステム」といった具合です。

一般的に、1kWのシステムで年間約1,000kWh(キロワットアワー)程度の電気を発電できると言われています。これは全国平均の目安で、地域や屋根の条件によって変動します。


システム容量年間発電量の目安月間発電量の目安
1kW約1,000kWh約80〜90kWh
4kW約4,000kWh約330kWh
5kW約5,000kWh約400〜450kWh
6kW約6,000kWh約500kWh

たとえば、5kWのシステムを設置した場合、年間で約5,000kWh発電できる計算になります。月間に換算すると、約400~450kWh程度です。この発電量は、屋根の向きや角度、地域の日射量によって左右されます。

南向きの屋根で日当たりが良ければ、この数字を上回ることもありますし、北向きや影がかかる場所では下回ることもあります。

参考資料

一般家庭の電気使用量と比べると

一般的な家庭の電気使用量は、世帯人数や生活スタイルによって大きく異なりますが、年間約4,000~5,000kWh程度と言われています。

もし5kWの太陽光発電システムを設置すれば、理論上は年間の電気使用量をほぼ全てカバーできる計算になります。

ただし実際には、発電する時間帯と電気を使う時間帯がズレるため、すべてを自家消費できるわけではありません。

昼間は仕事で家を空けている家庭では、作った電気の多くを売電に回すことになります。逆に、在宅ワークや子育て家庭で昼間も電気を使う場合は、自家消費の割合が高まります。

参考資料

天候・季節・設置条件で変わること

太陽光発電は天候の影響を大きく受けます。「曇りの日は?」「冬はどうなる?」といった不安にお答えします。

天候と季節で発電量がどう変わるか

太陽光発電の発電量は、日射量に比例します。つまり、晴れの日は多く発電し、曇りや雨の日は発電量が減ります。

晴れの日を100%とした場合の目安

  • 晴れ:100%
  • 薄曇り:50~80%
  • 曇り:20~40%
  • 雨:5~20%

季節による影響も見逃せません。日本では一般的に、春から初夏(4~6月)が最も発電量が多い時期です。日照時間が長く、気温もまだ高すぎないため、パネルの効率が良いのです。

真夏は日差しが強いものの、パネルが高温になると変換効率が下がるため、思ったほど発電しないこともあります。冬は日照時間が短く、雪が積もればさらに発電量が減ります。

設置方向・角度・影による影響

屋根の向きや角度も、発電量を左右する重要な要素です。

方角別の発電量(南向き100%とした場合の目安)

  • 南向き:100%
  • 南東・南西:95~98%
  • 東・西:85~90%
  • 北:60%以下

日本では、南向きの屋根が最も適しています。角度については、一般的には30度前後が効率的とされています。

また、隣の建物や庭の木によって影ができると、その部分の発電量が大幅に減ります。影の影響は思った以上に大きく、一部のセルに影がかかるだけで、つながっている他のセルの出力も下がってしまうことがあります。

設置前には、業者による現地調査で影のシミュレーションを行ってもらうことが大切です。

太陽光発電のメリット・デメリット

実際に導入を検討中の方にとっては、メリットとデメリットが気になるところです。仕組みと結びつけながら整理してみてください。

代表的なメリット

メリット内容
電気代の削減と売電収入昼間に作った電気を家庭で使うことで、電力会社から買う電気を減らせます。余った電気は売電できるため、収入も得られます。
環境への優しさ太陽光発電は発電時にCO2をほとんど排出しません。一般家庭の年間CO2排出量を大幅に減らせるため、環境保護に貢献できます。
停電時の非常用電源地震や台風などで停電が起きたとき、自立運転モードで昼間の電気を使えます。スマートフォンの充電や冷蔵庫の維持など、最低限の電化製品を動かせます。

デメリットとリスク

デメリット内容
天候に左右される曇りや雨の日は発電量が減ります。季節や地域によっても変動するため、安定した電源とは言えません。
初期費用がかかる太陽光発電システムの導入には、一般的に100万円~200万円程度の初期投資が必要です。補助金や低金利ローンを活用することで負担を減らすことはできますが、すぐに元が取れるわけではありません。
寿命とメンテナンスパネルの寿命は20~30年程度、パワコンは10~15年程度と言われています。パワコンは期間中に交換が必要になることもあり、その費用も考慮しておくべきです。
出力制御のリスク地域によっては、電力会社の系統が電気を受け入れきれないとき、発電を一時的に止められる「出力制御」が行われることがあります。

参考資料

蓄電池と組み合わせた自家消費の仕組み

太陽光発電だけでも十分メリットはありますが、蓄電池を組み合わせることで、さらに効果的に電気を使えます。

昼の余り電力をどうためて、いつ使うか

太陽光発電の課題のひとつは、発電する時間と電気を使う時間がズレることです。昼間は発電量が多くても家庭での電気使用量が少なく、夜間は発電できないのに電気をたくさん使います。

ここで役立つのが蓄電池です。昼間に太陽光で作った余剰電力を蓄電池にためておき、夜間や朝晩の時間帯に使う。これを「タイムシフト」と呼びます。

蓄電池の容量は一般家庭向けで5~10kWh程度が主流です。容量が大きいほど多くの電気をためられますが、導入時の初期費用も高くなります。

蓄電池を導入することで、電力会社から買う電気を減らし、自家消費率を大幅に高められます。また、停電対策としても心強い非常用電源になります。

売電の仕組み

太陽光発電を導入するうえで、多くの方が気になるのが「お金の仕組み」です。売電について解説します。

売電の仕組み(固定価格買取制度FIT)

太陽光発電で作った電気のうち、家庭で使い切れなかった余剰電力は電力会社に売ることができます。これを「売電」と呼びます。

住宅用(10kW未満)の場合、基本的に「余剰買取」となります。昼間に発電して余った電力量だけを売り、夜間や発電が足りないときは電力会社から買う仕組みです。

この売電価格を一定期間保証する制度が「FIT(固定価格買取制度)」です。たとえば2025年度にシステムを導入した場合、その時点の買取価格が10年間固定されます。

参考資料

太陽光発電の課題とこれから

太陽光発電は環境に優しいエネルギーですが、課題もあります。業界が直面している問題と、将来への期待について触れておきます。

廃棄とリサイクル(2030年問題)

太陽光パネルの寿命は20~30年程度です。日本では2010年代に大量に導入されたパネルが、2030年代後半から大量に廃棄の時期を迎えます。これを「2030年問題」と呼びます。

現在、パネルのリサイクル体制は整備途中です。パネルにはガラスやアルミ、シリコン、銀などの資源が含まれており、これらを回収して再利用する技術の研究が進められています。導入を検討する際には、将来の廃棄費用も頭に入れておいてください。

参考資料

まとめ

太陽光発電の仕組みを物理からお金まで一通りご紹介してきました。最後に、押さえておきたいポイントと、次のアクションをまとめます。

今日おさえておきたい「仕組み」のポイント

  1. 光から電気が生まれる仕組み:太陽電池セルが光を受けて電気を発生させ、それがパワーコンディショナで家庭用の交流に変換される。

  2. 発電量と電気代の削減効果:1kWで年間約1,000kWh発電でき、自家消費と売電を組み合わせて電気代を削減できる。

損得や容量の判断は専門家に相談を

「自分の家に何kW載せればいいのか」「本当に損しないのか」といった具体的な判断は、個別の状況によって異なります。

屋根の広さや形状、家庭の電気使用状況、地域の日射量、予算など、さまざまな条件を考慮する必要があります。導入前に専門の業者に相談し、しっかりとシミュレーションしてもらうことが大切です。

FAQ

よく寄せられる質問をまとめました。

Q1.太陽光発電の寿命は何年くらい?

太陽光パネルの寿命は一般的に20~30年程度です。パワーコンディショナは10~15年程度で、途中で交換が必要になることがあります。

メンテナンスとしては、定期的な点検(年1回程度)が推奨されます。パネルの汚れや破損、配線の異常などを早期に発見することで、長く安心して使えます。

Q2.賃貸住宅や集合住宅でも太陽光発電は使える?

賃貸住宅の場合、基本的には大家さんの許可が必要です。屋根に穴を開ける工事になるため、実現は難しいケースが多いです。

集合住宅(マンション)では、屋上に共用設備として設置する例もあります。ただし、管理組合の合意が必要で、電気の分配方法なども複雑です。

Q3.雨や曇りの日・雪の日の発電量はどのくらい減る?

曇りの日は晴天時の20~40%程度、雨の日は5~20%程度まで発電量が減ります。完全にゼロになることは少ないですが、天候の影響は大きいです。

雪が積もった場合、パネルが完全に覆われると発電はほぼ停止します。ただし、雪が滑り落ちれば再び発電を始めます。


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