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2025年07月08日

蓄電池容量の決め方【保存版】実効容量で最適|目的×暮らし×負荷

蓄電池容量の決め方【保存版】実効容量で最適|目的×暮らし×負荷

蓄電池 容量の決め方を60秒で理解。目的×暮らし×負荷で最適化し、kWhとkWの違い、実効容量の確認手順、停電対策・太陽光連携、全負荷/特定負荷や100V/200Vの注意も。導入前チェックと一次情報リンクで、失敗しない選び方を解説。

目次

蓄電池の容量はこう決める|容量計算・目安・実効容量(DoD/効率)まで完全ガイド

60秒で要点(最適な蓄電池容量は「目的×暮らし×負荷」で決まる)

最適な蓄電池の容量は、あなたの目的・暮らし・負荷の3つの要素で決まります。 まず容量(kWh)と出力(kW)の違いを理解し、カタログの定格容量ではなく実効容量で判断することが成功の鍵です。


蓄電池の容量選びで最も重要なのは、この3つの要素を明確にすることです:

1. 目的を決める

  • 停電対策を重視するか
  • 電気料金の最適化を狙うか
  • 両方のバランスを取るか

2. 暮らしに合わせる

  • 世帯人数と在宅時間
  • 季節や時間帯の電力使用パターン
  • 将来の暮らしの変化も考慮

3. 負荷方式を選ぶ

  • 全負荷(家中まるごと)か特定負荷(重要回路のみ)か
  • 100V家電中心か、200V家電(IH・エコキュートなど)も使うか

多くの方が見落としがちなのが、カタログの定格容量と実際に使える容量の違いです。

実効容量(使用可能容量/usable capacity)は製品ごとに異なるため、型番の仕様書にある“使用可能容量”表記で確認しましょう。


産業用や法人向けの場合は、余剰電力の活用とBCP(事業継続計画)の2本柱で検討し、PV出力比も参考にしながら最適解を見つけます。


この基本を押さえれば、蓄電池の容量選びで失敗することはありません。以下で詳しく解説していきます。

出典

蓄電池の容量の決め方・容量計算(3ルートで最適解)

蓄電池の容量を決めるには、3つのルートがあります。あなたの優先順位に合わせて最適な方法を選びましょう。

停電対策ルート

停電時に「困らない暮らし」を重視する場合の容量計算方法です。


STEP1:必要な家電をリストアップ 停電時に使いたい家電の定格銘板またはメーカー仕様でW値を確認し、W×使用時間で必要電力量(kWh)を合算します。

計算手順

  1. 家電の消費電力(W)を仕様書で確認
  2. 停電時の使用時間を想定
  3. 各家電の必要電力量を算出(W×時間÷1000=kWh)
  4. 全家電の必要電力量を合算

STEP2:使用可能容量との照合 計算結果はメーカーの“使用可能容量”と突き合わせて検討します。


実効(使用可能)容量は製品依存のため、計算結果より少し余裕を持たせて選定することが重要です。


STEP3:安全マージンを考慮 想定外の使用や季節変動を考慮し、計算値より1-2割程度の余裕を持った容量を選択してください。

電気料金最適化ルート

太陽光発電との組み合わせや、時間帯別料金プランの活用を重視する方向けです。

1日の電力使用パターンを把握

  • 日中の太陽光余剰電力量
  • 夜間の電力消費量
  • 在宅時間と家電使用タイミング

最適化の考え方

昼間に貯めて夜間に使う「1日1サイクル運用」を基本とし、料金プランに合わせて充放電タイミングを調整します。


自家消費率の最大化と電気料金削減の両立が目標です。

両立ルート

停電対策と電気料金最適化の両方を実現したい場合の決め方です。

判断軸による分類

考え方 停電対策 電気料金最適化 特徴
コンパクト 通信・照明・冷蔵のみ 余剰活用中心 初期投資抑制
バランス 普段どおりの暮らし維持 自家消費率向上 実用性重視
大容量 長時間停電にも対応 完全自家消費 安心・快適重視

容量決定の流れ

  1. 停電時必要電力量を算出
  2. 自家消費最適化の要件を整理
  3. 両方を満たす使用可能容量を確認
  4. 予算と照らし合わせて最適解を選択

この3ルートのどれを選ぶかは、あなたの暮らしと価値観次第です。


停電への不安が強ければ停電対策ルート、電気料金を下げたければ最適化ルート、バランスを取りたければ両立ルートがおすすめです。

出典

蓄電池 容量の目安・おすすめの考え方(家庭用)

家庭用蓄電池の容量目安は、世帯の特徴と暮らしの優先度で決まります。具体的な数値よりも、判断軸を理解して最適解を見つけることが重要です。

世帯×在宅×時間帯

判断軸による分類

世帯人数の影響

  • 少人数世帯:必要最小限の家電のみ
  • 中規模世帯:バランス型の選択が多い
  • 大家族:大容量が必要になる傾向

在宅パターンの影響

  • 共働き:日中不在型の運用パターン
  • 一部在宅:昼夜バランス型の運用パターン
  • 在宅多め:日中も高負荷の運用パターン

季節・時間帯の考慮

  • 夏季:エアコン使用で電力消費量が増加
  • 冬季:暖房器具と日照時間短縮の影響
  • 在宅勤務:日中の電力使用パターンが変化

これらの変動要素を考慮し、年間を通じて最適化できる容量判断が重要です。

暮らしの優先度

コンパクト型(対策重視)

  • 停電時の基本的な暮らしを保護
  • 通信手段・照明・冷蔵庫の維持
  • 「困らない」が目標

バランス型(実用重視)

  • 普段どおりの暮らしを維持
  • 停電対策と電気料金最適化の両立
  • 「快適さを保つ」が目標

大容量型(QOL重視)

  • 長時間停電にも余裕で対応
  • 電力使用量を気にしない暮らし
  • 「安心・便利」が目標

“おすすめ”の出し方

蓄電池容量のおすすめを決める際は、以下の手順で進めます。


STEP1:家電の使い方を整理

  • 必需品(冷蔵庫・照明・通信)
  • 快適品(テレビ・エアコン・洗濯機)
  • 大容量品(IH・エコキュート・EV充電)

STEP2:負荷方式との組み合わせ 全負荷方式なら家中の家電が対象、特定負荷なら重要回路のみ。200V家電を多用する場合は、容量だけでなく出力も重要になります。


STEP3:将来の変化も考慮

  • 家族構成の変化
  • 電化製品の追加・更新
  • 在宅時間の変動

実践的な決め方

「今の暮らし」を基準に家電×時間の実使用量を算出し、メーカーの使用可能容量と照合。「将来の変化」を見込んで少し余裕を持たせる。

迷う場合は、家電×時間の実使用使用可能容量を照合し、少し余裕を持たせて選定することをおすすめします。


これが失敗しない蓄電池容量の決め方です。数値の暗記ではなく、判断軸の理解が成功の鍵となります。

出典

kWhとkWの違い/定格容量と実効容量の基礎

蓄電池選びで最も混同されやすいのが、単位と容量の表記です。この違いを理解しないと、思っていたより使える電力量が少なくて後悔することになります。

kWh(容量)とkW(出力)の違い

kWh(容量)= 電力の貯蔵量
電池にどれだけの電気を貯められるかを表す単位です。スマートフォンのバッテリー容量のようなイメージです。


kW(出力)= 電力の供給能力
一度にどれだけの電気を取り出せるかを表す単位です。水道の蛇口の太さに例えられます。

具体例で理解する

  • 10kWhの蓄電池:10kWの家電を1時間、または5kWの家電を2時間使用可能
  • 3kWの出力:同時使用の合計kWが機器の出力(kW)上限を超えないように設計

この違いを理解すれば、容量だけでなく出力も考慮した蓄電池選びができます。


例は理論上のイメージです。実機はインバータの出力上限(kW)で同時使用量が制約されるため、必ず製品仕様の出力値をご確認ください。

実効容量で選ぶ

定格容量≠使える容量
カタログに書かれた定格容量と、実際に使える実効容量には大きな差があります。


実効容量=“使用可能容量”表記を採用しましょう。DoDや効率は製品仕様に依存するため固定値は示しません

重要なポイント

  • メーカーの仕様書で「使用可能容量」「実効容量」の表記を確認
  • DoD(放電深度)や充放電効率は製品によって異なる
  • カタログの定格容量ではなく、実際に使える容量で判断

換算のフロー

実際の容量選びでは、このフローに沿って計算します。


STEP1:家電を選ぶ

停電時に使いたい家電をリストアップし、消費電力を調べます。


STEP2:使用時間を決める

各家電を何時間使うか決めます。季節や在宅時間も考慮しましょう。


STEP3:電力量を合算

家電の消費電力 × 使用時間 = 必要電力量(kWh)


STEP4:使用可能容量と照合

計算結果をメーカーの「使用可能容量」表記と照合します。


STEP5:余裕を持った選択

計算結果より余裕を持った容量を選ぶことで、安心して使えます。


この基準を使えば、カタログの表記に惑わされることなく、本当に必要な蓄電池容量が分かります。容量選びの失敗を防ぐために、必ず使用可能容量で判断してください。

出典

太陽光×蓄電池|容量目安の考え方(卒FIT/自家消費)

太陽光発電と蓄電池の組み合わせでは、余剰電力をいかに有効活用するかが容量選びの鍵となります。卒FIT後の売電単価低下や、自家消費率向上を目指す方に向けた最適化の考え方を解説します。

余剰電力の使い方

1日1サイクル運用を前提に、発電実績と日中消費から余剰を把握し、夜間需要とのバランスで容量を検討します。数値は各家庭で大きく変動するため、個別の実績データに基づいた検討が重要です。

余剰電力量の把握方法

  • 太陽光発電量:年間発電実績から日平均を算出
  • 日中消費量:在宅時間と家電使用パターンで推定
  • 余剰電力量:発電量 – 日中消費量

容量検討のポイント

  • 余剰電力の季節変動を考慮
  • 夜間・早朝の電力需要パターンを把握
  • 1日1サイクル運用での充放電効率を考慮

時間帯と在宅パターン

料金プランとの連動

電力会社の料金プランによって、最適な充放電タイミングが変わります。


  • 従量電灯プラン:日中の余剰を夜間に回すシンプル運用
  • 時間帯別プラン:深夜電力も活用した複合運用
  • 太陽光余剰買取:売電と自家消費のバランス最適化

在宅パターン別の最適化

共働き世帯(日中不在)

  • 日中:ほぼ全量が余剰電力
  • 運用:貯めて夜間・朝に集中使用

在宅勤務世帯(日中在宅)

  • 日中:発電と消費が同時進行
  • 運用:リアルタイム自家消費+夜間補完

退職世帯(一日在宅)

  • 日中:家電使用多め
  • 運用:ピークカットと夜間使用の組み合わせ

快適と最適のバランス

電気料金最適化だけでは不十分

蓄電池容量を電気料金の削減効果だけで決めると、暮らしの快適さを犠牲にしてしまうことがあります。

バランスの取り方

  1. 経済性重視:余剰電力の有効活用を最優先
  2. 快適性重視:電力使用量を気にしない設計
  3. 安心性重視:停電対策も含めた総合設計

自家消費率向上の目標設定

  • 現在の自家消費率を把握
  • 蓄電池導入後の目標自家消費率を設定
  • 目標達成に必要な容量を逆算

長期的な視点も重要

  • 太陽光パネルの経年劣化
  • 蓄電池の容量劣化
  • 電力使用パターンの変化

これらの要素を考慮し、導入から10-15年間を見据えた容量選択をすることが、太陽光と蓄電池の組み合わせを成功させるポイントです。


電気料金の最適化と暮らしの快適性、両方を実現できる容量を選んでください。

出典

全負荷/特定負荷・100V/200Vが容量に与える影響

蓄電池の負荷方式と対応電圧は、必要な容量と出力に大きく影響します。


設置前に理解しておかないと、思っていた家電が使えない、または必要以上に大容量な蓄電池を選んでしまうリスクがあります。

全負荷 vs 特定負荷

全負荷方式

家中のすべての電気回路をバックアップする方式です。


メリット

  • 停電時も普段どおりの暮らしを維持
  • どの部屋でも、どのコンセントでも電気が使える
  • 家電の使用場所を気にする必要がない

デメリット

  • 必要な蓄電池容量・出力が大きくなる
  • 導入コストが高くなる傾向
  • 無駄な電力消費のリスクも

特定負荷方式

あらかじめ選んだ重要な電気回路のみをバックアップする方式です。


メリット

  • 必要最小限の容量で済む
  • 導入コストを抑えられる
  • 効率的な電力使用が可能

デメリット

  • 停電時に使える家電・コンセントが限定される
  • 事前の回路選定が重要
  • 将来の変更が困難な場合がある

選択の考え方

負荷方式 対象範囲 向いている方
全負荷 家中まるごと 快適性重視、大家族
特定負荷 重要回路のみ 効率重視、コンパクト希望

100V/200V家電

100V家電(一般的な家電)

  • 照明、テレビ、冷蔵庫、洗濯機、エアコン(小型)
  • 消費電力:数十W~1kW程度
  • 容量への影響:計算しやすく予測可能

200V家電(大容量家電)

200V家電は消費が大きいため、出力(kW)要件と使用時間の調整が重要です。機器の銘板やメーカー仕様で確認してください。

200V家電使用時の注意点

IH調理器の場合

  • 高火力時は大きな電力を消費
  • 使用時間の調整で対応可能
  • 中火力なら許容範囲

エコキュートの場合

  • 沸き上げ時に大きな電力を消費
  • 運転時間が長い
  • 蓄電池容量への影響大

容量計算時の考慮ポイント

  1. 同時使用の可能性:200V家電同士、200V+100V家電
  2. 使用時間の調整:停電時は使用時間をずらす
  3. 優先順位の設定:どの家電を優先するか事前に決める

停電時の自立運用メモ

停電時に賢く蓄電池を使うためのポイントをまとめました。

家電の優先順位付け

最優先(ライフライン)

  • 冷蔵庫:食品保存のため24時間運転
  • LED照明:安全確保のため
  • スマホ充電:情報収集・連絡手段

次優先(快適性)

  • テレビ:情報収集
  • 扇風機・小型暖房:季節対応
  • 洗濯機:必要時のみ

状況次第(調整可能)

  • エアコン:設定温度を調整して使用
  • IH調理器:カセットコンロとの使い分け
  • 給湯:節約モードで運転

容量最適化のテクニック

時間をずらす

  • 洗濯は昼間(太陽光発電中)に
  • 調理は短時間集中で
  • 充電は夜間にまとめて

設定を調整する

  • エアコンは設定温度を緩めに
  • 冷蔵庫は開閉回数を減らす
  • 照明は必要な場所のみ点灯

代替手段を併用

  • 調理はカセットコンロも活用
  • 暖房は石油ストーブも併用
  • 娯楽は電池式ラジオも利用

これらの工夫により、同じ蓄電池容量でもより長時間、快適に過ごせます。負荷方式と家電の特徴を理解して、あなたの暮らしに最適な容量を選択してください。

出典

停電対策の最適化(最低限/普段どおり/長時間)

停電対策で蓄電池を検討する際は、「どのレベルまで対応するか」を明確にすることが容量選びの成功につながります。


3つのレベルで整理し、あなたの不安度と予算に合った最適解を見つけましょう。

最低限(困らない)

ライフラインの保護を重視

停電時に「生活が困らない」最低限のレベルです。安全と健康を守ることに特化した容量設定です。

優先順位のリスト

  • 通信手段:スマホ充電、情報収集手段の確保
  • 照明:安全確保のための最低限の明かり
  • 冷蔵庫:食品保存、健康維持のため
  • 情報収集:テレビ・ラジオでの情報入手

使い方のコツ

  • 必要最小限の家電のみ使用
  • 照明は必要な場所のみ点灯
  • 冷蔵庫の開閉回数を最小限に

普段どおり(最適)

快適性を維持する最適解

停電時でも「普段どおりの暮らし」を可能な限り維持するレベルです。多くの家庭で現実的な選択となります。

追加で使える家電

  • 洗濯機:必要時の洗濯
  • 炊飯器:温かい食事の確保
  • エアコン:季節に応じた温度管理
  • その他:掃除機、ドライヤーなど日常家電

使い方のコツ

  • 時間をずらした家電使用
  • エアコンは設定温度を調整
  • 調理時間の短縮化

このレベルなら、停電中でも在宅勤務や子供の勉強も可能。ストレスを最小限に抑えた停電生活を送れます。

長時間(余裕)

長期停電にも対応する余裕設計

大規模災害による長期停電や、季節・地域・在宅余裕度を上げ下げする考え方です。

地域・季節による調整要素

条件 追加考慮事項 対応方針
寒冷地・冬季 暖房需要増加 暖房器具の併用検討
猛暑地域・夏季 冷房需要増加 設定温度の工夫
山間部・島嶼部 復旧遅延リスク 長期対応の備え
高齢者・乳幼児 医療機器・体温調節 安全マージンの確保

選び方のポイント

  1. 地域の停電リスクを調べる(過去の災害履歴)
  2. 家族構成を考慮する(高齢者、乳幼児、医療機器)
  3. 季節の電力使用量を把握する(夏冬の違い)
  4. 復旧までの想定期間を設定する

太陽光発電との組み合わせ効果

長時間レベルの場合、太陽光発電があれば日中に蓄電池を充電できるため、実質的には半永久的な自立運転も可能です。


停電への不安が強い方は長時間レベル、コストとのバランスを重視する方は普段どおりレベル、最低限の保護で十分な方は最低限レベルがおすすめです。


具体的な容量は個別試算で決定してください。

出典

(産業/EPC向け)余剰活用とBCP:PV出力比の考え方

産業用・法人向けの蓄電池容量は、家庭用とは異なる2つの軸で検討します。余剰電力の活用による経済効果と、BCP(事業継続計画)による事業リスク対策です。

2本柱の決め方

①余剰電力活用ベース

太陽光発電の余剰電力を最大限活用し、電気料金削減を図る考え方です。


基本的な計算フロー

  • 太陽光発電量の把握(月別・時間別)
  • 事業所の電力消費パターン分析
  • 余剰電力量の算出
  • 自家消費率向上目標の設定

②非常時(kW×時間)ベース

停電時に重要業務を継続するために必要な電力量から逆算する考え方です。


BCP要件の整理

  • 継続すべき業務の特定
  • 必要な設備・機器のリストアップ
  • 復旧目標時間の設定
  • 最低限の稼働レベル定義

PV出力比の考え方

PV出力比とは

太陽光発電設備の出力(kW)に対する蓄電池容量(kWh)の比率です。


余剰電力ベース/非常時(kW×時間)ベース二本柱で試算し、実効容量で比較します。PV比はレンジの考え方として考慮し、個別要件で最適化することが重要です。

業種・運用による調整要素

  • 夜間需要の割合:夜間稼働が多い業種は容量を大きめに
  • 季節変動:空調負荷が大きい業種は変動幅を考慮
  • BCP重要度:事業継続の重要度に応じて余裕を設定

参考例として、関西電力は太陽光出力に対し“0.5~2倍”程度を紹介しています。最終値は余剰電力とBCP要件をもとに個別最適化してください。

実効容量で比較

産業用でも家庭用と同様に、定格容量ではなく実効容量で判断することが重要です。

産業用蓄電池の特徴

  • 大型システムほど実効容量率が高い傾向
  • 使用環境・運用方法によって性能が変動
  • メンテナンス体制が性能維持に影響

容量決定の手順

  1. 必要電力量を算出(余剰活用 or BCP要件)
  2. 実効容量率で割り戻し(定格容量を算出)
  3. 余裕率を考慮(運用条件に応じて)
  4. 経済性を検証(投資回収期間)

実務での注意点

  • 複数メーカーの比較は実効容量で統一
  • 劣化を考慮した長期計画の策定
  • メンテナンス・交換コストの織り込み

EPC事業者との連携

産業用の場合、専門的な設計・施工が必要になるため、実績豊富なEPC事業者との連携が不可欠です。現場条件や法規制、系統連系の要件なども含めて総合的に検討してください。

出典

導入時の落とし穴と対策(寿命/サイクル・保証・法規・施工)

蓄電池の導入で後悔しないために、容量選び以外にも注意すべきポイントがあります。寿命や保証、法規制、施工に関する落とし穴を事前に知って、トラブルを回避しましょう。

寿命/サイクルの考え方

蓄電池の寿命に影響する要素

蓄電池の寿命は使い方によって大きく変わります。


推奨される使い方

  • 高温・過充電/過放電を避ける
  • 1日1サイクル相当の穏やかな運用
  • 適温環境での設置を心がける

やってはいけない使い方

  • 極端な高温・低温環境での使用
  • 頻繁な満充電・完全放電の繰り返し
  • 過度な急速充放電

一般的な配慮事項

  • 直射日光を避けた設置場所の選定
  • 通気性の確保
  • 定期的な点検・メンテナンス

寿命・保証の具体的な数値や条件はメーカー表記を必ず確認してください。

保証・表記の見方

保証内容の違いを理解する

蓄電池の保証は複雑です。重要なポイントを整理して比較しましょう。


製品保証 vs 容量保証

  • 製品保証:機器の故障・不具合を対象
  • 容量保証:一定期間後の容量維持率を保証

保証条件の確認ポイント

  • 保証期間と保証内容の詳細
  • 容量維持率の基準と測定方法
  • 保証対象外となる条件

自然災害保証の確認

  • 火災:多くの場合カバー
  • 落雷:メーカーにより対応が異なる
  • 水災:設置場所により制限あり
  • 地震:免責条件を要確認

有償保証の検討

標準保証を延長する有償保証もあります。導入コストとのバランスで判断してください。

法規・施工の留意

設置に関する法規制

蓄電池の設置には複数の法規制が関わります。自治体で運用差ありのため、事前相談が安全です。

主な法規制

消防法

  • 設置場所の制限(住宅からの離隔距離)
  • 消防署への届出が必要な場合あり
  • 地域の消防本部により運用が異なる

建築基準法

  • 構造物としての確認申請
  • 基礎工事の建築確認
  • 隣地境界からの離隔

電気事業法

  • 電気工事士による施工
  • 系統連系の申請手続き
  • 保安規程の整備(産業用)

設置環境の注意点

温度・湿度管理

  • メーカー推奨環境の確認
  • 直射日光を避ける
  • 通気性の確保

メンテナンス性

  • 点検・清掃のためのスペース確保
  • 交換時のアクセス性考慮
  • 周辺機器との配置バランス

施工会社選びのポイント

  • 蓄電池施工の実績と資格
  • アフターサービス体制
  • 地域の法規制への対応力
  • 見積もりの透明性

導入前に複数社から見積もりを取り、施工内容と保証を比較検討することをおすすめします。


特に法規制については地域差が大きく、素人では判断が困難です。経験豊富な施工会社やEPC事業者に相談し、適切な手続きを踏んで導入してください。

出典

FAQ

蓄電池の容量選びでよくある質問に答えます。これまでの内容を踏まえ、迷いがちなポイントを解決してください。

Q1:最適な容量は“暮らし”が変わると変わりますか?

A:変わります。 暮らしが変われば再計算が必要です。在宅時間・電化製品の追加・季節の変化などで電力使用量が変動するため、暮らしの変化に応じて見直すことをおすすめします。

暮らしの変化例と対応

  • 在宅勤務導入:日中電力消費↑
  • EV購入:充電需要↑
  • エコキュート導入:給湯電力↑
  • 家族構成変化:電力パターン変化

再計算のタイミング

年1回程度、電力使用実績を確認し、当初の計算と大きく異なる場合は容量の見直しを検討してください。

Q2:全負荷にすべき?特定負荷でも良い?

A:ケース次第です。 全負荷は出力・容量が増えがちですが快適性が高い一方、特定負荷でも適切に設計すれば十分な最適解になります。

判断基準

項目 全負荷向き 特定負荷向き
停電不安度 高い 中程度
予算 余裕あり 抑えたい
使用家電 全部使いたい 重要なもののみ
家族構成 大家族・高齢者 夫婦・単身

特定負荷で十分なケース

重要回路(冷蔵庫・照明・通信・1部屋の空調)を適切に選定すれば、コストを抑えながら安心を確保できます。

Q3:産業向けの“最適”はどれくらい?

A:レンジで考えます。 産業は余剰×BCPの両軸で検証し、最終判断は実効容量で決定します。

検討の二本柱

  • 余剰電力活用:経済効果重視
  • BCP対応:事業継続重視

業種による傾向

  • 製造業:日中稼働メイン
  • 24時間稼働業種:夜間需要あり
  • BCP重視業種:余裕設計

詳細な設計は、実績豊富なEPC事業者との相談をおすすめします。

Q4:代表的な前提(DoD/効率)は?

A:固定値は提示しません。 DoD(放電深度)や充放電効率は、蓄電池の種類・メーカー・使用条件により変わります。実効容量は仕様書で確認してください。

重要なポイント

  • メーカーカタログの「使用可能容量」を確認
  • DoD・効率は製品仕様に依存
  • 定格容量ではなく実効容量で判断

参考情報の活用

一般的な傾向や技術動向は下記資料で確認できますが、購入検討時は必ず個別の製品仕様を確認してください。

出典

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