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2024年01月25日

太陽光発電の買取制度はいつまで続く?!FIT終了後の賢い選択とは?

太陽光発電の買取制度はいつまで続く?!FIT終了後の賢い選択とは?

太陽光発電の買取制度は、太陽光発電による収益に関わる重要な制度ですが、買取期間には制限があります。また制度自体も様々な変遷をしており、今後現在の制度が変更になる可能性もあります。この記事では、FIT制度や卒FIT後の選択について解説いたします。

太陽光発電の買取制度とは

太陽光発電の買取制度とは

太陽光発電の普及を促進し、再生可能エネルギーの利用を奨励するために、FIT制度が導入されました。この制度では、太陽光発電施設を設置した場合、その発電した電力を固定価格で電力会社に買い取ってもらえるメリットがあります。

FIT制度は、太陽光発電所のオーナーが発電した電力を一定期間(通常は10年間)にわたって、固定された価格で電力会社に販売できる仕組みです。この価格は国が設定し、FIT制度適用中は安定的な収益を得ることができるため、太陽光発電の導入を検討するにあたって魅力的な要素となっています。FIT制度の期間終了後は、新たな買取価格や自家消費など、運用戦略の見直しが求められます。

買取制度のポイント

10年間の固定買取期間とその仕組み

太陽光発電の導入において重要な要素の一つが、上で述べたFIT制度における10年間の固定買取期間です。この期間中に設備の導入コストを回収し、収益を上げることが期待できます。

しかし、10年間の固定買取期間が終了すると、FIT制度による安定した価格での買取が終わるため、FIT制度が終了するまでに、新たな契約や運用戦略を模索する必要があります。大手電力会社や新電力との再契約や、自家消費にシフトするなど、様々な選択肢が考えられます。FIT制度を利用する際は、この10年間の固定買取期間を理解し、その後の運用についても検討しておくことが重要です。

FIT制度の変遷について

FIT制度の主な変遷をご紹介します。

2009年11月、太陽光発電余剰電力買取制度がスタート
太陽光発電余剰電力買取制度は、再生可能エネルギー設備を導入した発電事業者に対して、国が10年間、一定の固定価格で電力を買い取るという仕組みです。2009年11月に日本でスタートし、太陽光発電が対象となりました。
2012年度、再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)に改正
太陽光発電余剰電力買取制度の初期は、太陽光発電に対する買取価格が非常に高かったため、急激な導入が進みました。2012年度に「再生可能エネルギー固定価格買取制度」となり、太陽光発電だけでなく、他の再生可能エネルギーにも対象が広がりました。
2017年、再生可能エネルギー特別措置法の一部を改正する法律(改正FIT法)に改正
FIT法が改正され、太陽光発電など再生可能エネルギーの設備に対するメンテナンスの義務化が導入されました。これにより、導入後の安定した発電が求められ、保守点検などが必要となりました。

FIT制度は、これらの変遷を経ながら再生可能エネルギーの導入を促進し、発電事業者や個人が再生可能エネルギーを導入しやすい環境を整備しています。

FIT制度による電力買取価格の変遷
FIT制度1kWhあたりの買取単価の推移

*出力制御対応機器設置義務ありの場合の買取単価

FIT制度が導入された2009年の住宅用の買取単価は1kWhあたり48円でした。

2009年当時は太陽光発電システムの導入費用が、平均で現在の2倍程度かかっていましたが、技術革新により導入費用が下がったことや、再生可能エネルギーへの注目度の向上により、太陽光発電の導入が拡大しました。
需要の拡大に伴い、買取価格は下降していき、2024年現在の買取単価は1kWhあたり16円です。2025年度は15円になることが決定しており、今後も価格は下降していく見通しです。

FIT期間終了後の選択肢とは

売電契約の更新

FIT期間終了後、太陽光発電オーナーには新たな選択が求められます。まず、売電契約を更新することが一般的です。大手電力会社や新電力会社との契約更新を通じて、引き続き発電した電力を売却できます。ただし、FIT期間中の価格とは異なり、売電単価が低下する可能性があります。契約更新前に複数の電力会社のプランを比較し、最適な条件を見つけることが重要です。

コラム
FIT制度が終了したら売電単価はどのくらいになる?
FIT制度は事業計画認定が承認された年度の買取価格で一定期間電気を買い取ってもらえる仕組みです。

例えば10kW以下の住宅用の太陽光発電を2014年に導入、FIT制度で売電を開始した場合、FIT期間中の買取単価は1kWhあたり37円です。10年後の2024年にFIT制度による買取が終了すると、どのくらい売電収入が下がるのでしょうか。

現在の東京電力の再エネ買取標準プラン(非FIT)の買取単価は、1kWhあたり8.5円です。 FIT期間が終了し、仮に1kWhあたり8.5円で売電するとなると、買取単価はFIT期間中に比べて28.5円下がることになります。

参照:東京電力エナジーパートナー株式会社「再エネ買取標準プラン」

https://www.tepco.co.jp/ep/renewable_energy/plan/standard.html


卒FIT後は売電収入にかなりの差が出ることが見込まれるため、新たな売電先の見直しだけでなく、自家発電した電気の利用方法を検討する必要があります。

自家消費分の電力を増やす

電力買取単価が下降し続けている現状では、売電よりも自家消費を多くする方がお得になるという考え方があります。


家庭用で蓄電池なしの場合、
日中:自家消費+余剰分を売電
しない時間帯:電力会社から電気を購入
というのが一般的です。


電力会社の電気代単価が買取単価よりも高い場合は、自家消費を多くして電力会社からの購入分を減らす方がお得になります。

ただし、自家消費を増やすには蓄電池の導入が必要になります。
蓄電池の導入には一定の費用がかかるため、容量の選定やシミュレーションをすることが重要です。

全量を自家消費する

FIT期間終了後の選択肢の一つとして、太陽光発電の全量自家消費への切り替えが考えられます。これは、発電した電力を自宅で使用することで、売電せずにエネルギーの自給自足を図るものです。
ただし、切り替えには電力システムの改修や蓄電池の導入が必要で、これには一定の費用がかかります。切り替えにより電気料金の削減が期待できる一方で、投資回収までの期間やメンテナンスの必要性も考慮する必要があります。

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売電価格の現状と今後の見通し

現在の売電価格の相場

2024年現在、住宅用太陽光発電の売電価格は1kWhあたり16円となっており、2025年度は15円になることが決定しています。この価格は、FIT制度が開始された2009年11月からの太陽光発電の普及に伴い、徐々に引き下げられています。太陽光パネルの効率向上や導入コストの低減が進む中、価格の据え置き〜下落が考えられます。

卒FIT向けの電力買取プランについての見通し

卒FIT向けの電力買取プランについては、現時点では据え置かれる可能性が高いです。太陽光発電が増加するとともに、新しい技術や設備の登場により電力供給のあり方も変化しています。しかしながら、電力会社の買取コストが増加すれば、売電価格が引き下げられる可能性も考えられます。今後、太陽光発電の普及と技術革新の進展に伴い、卒FIT向けの電力買取プランに関する新たな政策や変更が行われるかもしれません。太陽光発電を導入する際には、卒FIT後の選択肢や電力買取プランの最新情報を確認し、適切な判断を行うことが重要です。

初期費用なしで太陽光発電が導入できるPPAモデルでの導入という選択

これから太陽光発電の導入を検討している場合は、初期費用実質0円で太陽光発電が導入できるPPAモデルで太陽光発電を導入することも選択肢の一つです。

初期費用なしで太陽光発電が導入できるPPAモデルでの導入という選択

太陽光発電のPPAとは

太陽光発電のPPAとは、初期費用を実質0円で太陽光発電を導入できるサービスです。 高額な初期費用がかかるというネックを解消した、太陽光発電の導入方法の一つです。

初期費用がかからない仕組み

初期費用実質0円で太陽光発電を導入できる理由は、「PPA」と呼ばれるサービスの仕組みにあります。

PPAは日本語で「電力販売契約」と呼ばれ、太陽光パネルを初期費用なしで設置する代わりに、
PPAサービスを提供している太陽光発電事業者に
・設置した太陽光発電で発電した電気のうち、消費分した分の電気代を支払う
・設置した太陽光発電で発電した電気のうち、余剰分の電力を提供する
という仕組みになっています。


契約期間は15年前後が一般的で、契約終了後は太陽光パネルが手に入るだけでなく、発電した電気を自由に使用することができるようになります。

PPAでは売電収入が得られない?

PPAモデルでは、発電した電気の余剰分は0円ソーラー事業者へ提供するため、契約期間中は売電をすることができず、売電収入を得られないということになります。

しかし、初期費用がかからず、契約期間中は消費した電気代の支払いのみで、契約期間終了後には太陽光発電が手に入るというのは大きなメリットです。

FITによる買取価格が下降し続けている現状では、太陽光発電を購入し自家消費や売電収入で初期回収をするのと、PPAモデルを利用するのとでは、得られる効果に大差がない場合があります。太陽光発電導入を検討している場合は購入とPPAどちらのシミュレーションも行ってみることがおすすめです。

初期費用が実質0円ソーラーメイトみらい とは

ソーラーメイトみらいは、実質0円で太陽光発電システムを導入できるサービスです。

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まとめ

太陽光発電などの再エネの促進に大きく貢献しているFIT制度ですが、再エネを導入する方が増えた分、買取価格は年々低下しています。それでも10年間、固定価格で売電できるのはかなり大きなメリットなので、太陽光発電などの導入を検討している方は、早めの行動がおすすめです。既に導入済みの方は、卒FIT後は売電価格がさらに下がっていると予測されるので、今のうちにどのようなプランで太陽光発電を利用していくか計画しておきましょう!

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