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2023年12月25日

太陽光発電の落雪対策、雪止めって必要?積雪地域の対策を徹底解説

太陽光発電の落雪対策、雪止めって必要?積雪地域の対策を徹底解説

実は、太陽光発電は積雪地域でも効率的な発電が可能です。ですが、パネルからの落雪による事故や破損などのリスクがあり設置には対策が必要になります。今回は、積雪地域でも安心して太陽光発電が導入できる対策をご紹介。雪止めは必要なのか?雪止めをしないと起こりうるリスクや、気になる費用、一般的な雪止めの種類まで徹底解説します!

積雪でおこる太陽光発電への被害

雪が積もる屋根

積雪でおこる太陽光発電への被害は、


  • 雪による発電量低下
  • 雪の重みでパネルの変形や架台の破損
  • 落雪による被害

主にこの3つが、挙げられています。 積雪地域ではもちろん発電は可能ですが、雪の影響が大きいため積雪地域で太陽光発電を導入するご家庭は、事前に影響や対策を知っておくことが重要となります。

太陽光発電に影響する雪の被害やその対策についてはこちらで解説しています。

今回は落雪による被害と、その対策について詳しく解説していきます。

太陽光発電パネルの落雪による危険性

太陽光発電パネルは非常に滑りやすい構造

太陽光パネルは表面が滑りやすいガラスで覆われていることから、パネルの上に積もった雪が、突然勢いよく滑り落ちることもあります。この時、雪が遠くまで滑り飛んで、隣家や通行人に被害を及ぼすリスクもあります。


最も危険性が高いものだと、大量の雪が積もったあとに太陽光パネルの表面を滑り落ちて、思わぬ大きな事故につながることもあります。

よくある事故として「車のボンネットがへこんでしまった」「雨どいが壊れてしまった」「隣の植栽を倒してしまった」などが挙げられています。地域の気候条件やパネル設置方法をしっかりと検討して、雪止めなどの対策を講じることが重要です。


参考資料:一般社団法人太陽光発電協会


太陽光パネルから落ちた雪で車が損傷! 損害賠償はどうなる?
大雪が降ると、すでに稼働している太陽光パネルから落雪し、隣家を雪によって破損してしまうケースも出てきます。こうした落雪事故の場合、太陽光の施工事業者から法律相談が寄せられることがあります。太陽光パネルからの落雪により近隣トラブルが発生した場合の法的責任について解説していきます。 引用:日経クロステック

地域ごとの気候条件をもとに検討する

太陽光発電を設置する際には、その地域の気候条件を考慮する必要があります。気温が高い地域、寒い地域で太陽光パネルの設置条件は変わってきます。事前に気象データを確認し、積雪量や気温の変動を予測することが大切です。


例えば、夏の気温が高い地域では太陽光パネルは高温に弱いためパネルの適温を保たなければなりません。温度耐性があるパネルを設置したり、パネル冷却用散水スプリンクラーを導入する工夫が必要です。そして積雪地域では、設置業者や設計者と協力して雪止めの必要性を検討し、地域の特性に合った対策を導入することで、パネルの安全な設置と落雪被害の防止が期待できます。

太陽光パネルの落雪対策、雪止めについて

雪止め

落雪対策の雪止めとは?

雪止めとは、屋根からの落雪を防ぐために設置される部材のことです。積雪がある地域では屋根の上に設置することで、さまざまなトラブルを未然に防げるようになります。

雪止めをしないリスクと事例

隣家とのトラブル

雪止めなしで太陽光パネルを設置すると、積雪が勢いよく滑り落ち、隣家や物品に被害を引き起こすリスクがあります。例えば、パネル上の雪が隣家の車やテラスに直撃し、損傷を与えるケースや、雪が落ちてきて植物を折ってしまうなどの事例が報告されています。

雨樋や軒先などの破損

意外と見落としがちなのが、雨樋や軒先などが破損してしまうケースもあります。屋根から落ちる雪が軒先や雨樋に引っかかると、雪の重みで部材が破損してしまいます。また、雨樋に引っかかった雪が屋根の先端部分で凍結することで屋根全体に水分が浸み込んでしまい、雨漏りのリスクが高まります。屋根自体を守るという意味でも、雪止めの設置は大切です。

雪止めの設置と太陽光発電の最適な位置

雪止めは通常、太陽光パネルの上部から50cmほど離れた位置に配置されます。この距離により、積もった雪が一気に滑り落ちずに安定して保持され、周囲への被害を最小限に抑えます。

雪止めの相場費用と種類

相場費用

※費用相場は、雪止めの種類によって異なり、一般的な30坪程度の住宅を想定した種類ごとの費用相場です。

雪止め金具

金具タイプは、主にスレート屋根で使う雪止めです。屋根材の隙間に金具を取り付けて雪の落下を防止します。形状によってはビスや釘を使わずに設置が可能で、スレート屋根の隙間に引っ掛けて取り付けられます。金具タイプは瓦タイプやネットタイプの雪止めに比べると小さいため「雪を止められるのか?」と疑問に思うことが多いでしょう。 しかし、雪が落下する原因は摩擦が少なくなって雪の重みで滑ることですから、屋根に引っ掛かりがあればほとんど心配はありません。

瓦タイプ

瓦タイプは、瓦屋根にのみ使える雪止めです。雪止めが組み込まれている瓦を屋根に設置することで、雪止めと瓦の両方の機能を備えています。瓦の交換をするだけで雪止めがつけられるため設置に手間がかかりません。瓦タイプは、瓦屋根に雪止めを設置する場合に最適です。

ネットタイプ

どのような屋根にも対応している雪止めがネットタイプです。屋根にネットを張って摩擦力を高めることで雪の落下を防止します。ネットタイプは色を選べるため、瓦タイプや金具タイプのように外観を損ねる心配がありません。屋根の美しさを重視する人に向いている雪止めといえるでしょう。

雪止めの設置による太陽光パネルへのメリットとデメリット

雪止め設置によるメリット

安全な発電環境の確保

雪止め設置によるメリットは、太陽光パネル上の積雪が安定して保持され、周囲への被害を軽減できることです。これにより、安全な発電環境が確保され、隣近所や物品への損害を最小限に抑えます。地域の気象条件や積雪量に合わせて雪止めを設置することで、太陽光発電システムの運用を安定化させることが期待されます。

雪止め設置に伴うデメリット

発電効率への影響

雪止め設置に伴うデメリットは、発電効率への影響が挙げられます。雪止めが雪の滑りを防ぐ一方で、雪がパネル上に残りやすく、発電量が低下する可能性があります。特に雪の多い地域では、この影響が顕著に現れるため、設置位置や角度などを慎重に考慮する必要があります。最適なバランスを見つけつつ、安全性と発電効率を確保することが求められます。

発電容量の低下

太陽光発電の設置において、通常、雪止めから太陽光パネルまでの距離を確保する必要があることから、パネルの設置面積に制約が生じてしまいます。例えば、屋根に横5枚、縦4段設置できる場合でも、雪止めを残すことで発電容量が低下します。この制約は、太陽光発電の潜在的な発電量を考える上での現実的な課題となります。

安全な雪下ろしと太陽光発電システムの運用

雪下ろし

雪下ろしによるリスク

作業中の事故やケガの危険性

太陽光パネルの表面はガラスで覆われていることから、パネルの上に積もった雪はより滑りやすいです。なので、転倒や落下の危険性が高くなっています。

パネルが破損する可能性

雪下ろし作業の衝撃でパネルや発電システムを破損してしまう可能性があります。また、太陽光パネルにヒビが入ってしまうと、そこから水が侵入し故障やショートの原因に繋がります。

雪下ろしの安全な実施方法

複数人で作業を行う

雪下ろしの際、太陽光パネル表面の滑りやすさを考慮し、損傷を防ぐために複数人での慎重な作業が必要です。専用のツールや安全帯の着用も重要です。パネルの滑りやすい性質を考慮しながらも、作業者の安全を最優先にし、太陽光発電システムの正常な運用を確保することが求められます。

施工業者に依頼

太陽光発電システムの雪下ろし作業において、地元の気象データやシステムの特性を把握している施工業者と協力することで、適切かつ安全な雪対策が実現できます。施工業者は経験豊富であり、パネルの設置状況や地域の気象条件に合わせた最適なアプローチを提案してくれます。協力によってリスクが軽減され、太陽光発電システムの安定運用が確保されると言えます。

まとめ

太陽光パネルは効率的な発電が可能な設計である分、落雪などのリスクがあります。しかしきちんと対策すれば雪国でも太陽光発電パネルを安全に設置し活用できます! ソーラーメイトブログではさまざまな環境における太陽光パネル設置について紹介しているので、是非チェックしてみてください。

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