2023年11月24日
電気自動車(EV) vs ガソリン車|結局どちらがお得?
電気自動車(EV)とガソリン車では、一体どちらが経済的なのでしょうか。EVの購入価格から始まり、燃料コスト、メンテナンス、そして環境への影響までを比較検討することが大切です。初期投資の高さを上回る長期的な経済性や、太陽光発電との相性に注目しながら、未来志向での賢い選択を考えてみましょう。
目次
電気自動車(EV)の購入価格
電気自動車(EV) の購入価格の平均価格と初期費用
電気自動車(EV) の購入価格は幅広く、平均的な電気自動車は約400〜500万円程度です。補助金や税制優遇を活用することで、一部のモデルでは購入価格が抑えられ、初期費用が相対的に低くなることがあります。充電設備を自宅に導入する場合は、その設置費用も初期費用として考慮する必要があります。
電気自動車は燃費が良く、維持コストが低いことから、長期的な視点で見れば初期費用を上回る経済性が期待されます。初期費用を抑えつつ、将来のランニングコストも加味して電気自動車の購入を検討することが重要です。
電気自動車の購入価格とガソリン車との比較
電気自動車とガソリン車の購入価格を比較すると、一般的に電気自動車の方が高価です。電気自動車の平均価格は約400〜500万円で、これに対して、同じ車種のガソリン車は電気自動車よりも低価格で購入できます。しかし、電気自動車には補助金や税制優遇があるため、活用することで実質的な初期費用の差を縮めることができます。
また、電気自動車は長期間の利用において燃費が良く、メンテナンスコストが低いため、総合的な所有コストを考慮すると、時間の経過とともに電気自動車には経済的なメリットがあります。購入時の初期費用と将来のランニングコストをトータルで評価することが、電気自動車かガソリン車かの選択において重要です。
電気自動車の購入で利用できる補助金
電気自動車の購入時に使える補助金
現在、日本で実施されている補助金は「クリーンエネルギー自動車導入促進補助」で、通称「CEV補助金」と呼ばれています。 電気自動車をはじめ、プラグインハイブリッド車や燃料電池自動車などの導入を支援するため、政府が提供している補助金です。
- 速報
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2024年のCEV補助金は、電気自動車は上限85万円の補助金の支給で決定しました。申請受付開始は、3月下旬を予定しています。
参照:経済産業省 令和5年度補正予算「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/automobile/cev/r5hosei_cev.html
カーボンニュートラルの実現に向けて、2035年までに新車発売は電動車100%にするという目標を政府が掲げています。この補助金は大変人気なので、上限に達する前に申し込むようにしましょう。
地方自治体の補助金も使える?
自治体によっては、独自の電気自動車導入促進のための補助金を提供しています。これには、購入補助金や充電インフラ整備に対する補助金などが含まれます。 CEV補助金のほか、都道府県が提供する補助金と、市区町村が提供する補助金が両方貰える可能性もあるため、お住まいの地域自治体のウェブサイトなどを確認しましょう。
電気自動車の自動車税の優遇とは
電気自動車の購入・所有で利用できる税制優遇の一つに、「自動車税の優遇」があります。具体的には、以下のような制度があります。
グリーン化特例
グリーン化特例は、日本の自動車税および軽自動車税に関する税制優遇制度の一つです。この特例は、排出ガス性能と燃費性能に優れた自動車に対して「新規登録した翌年度の税率を大幅に軽減する制度」で、通常の税率よりもおおむね75%軽減されます。 ただし、この特例は新車登録年度の翌年度に限られ、次年度からは通常の税率が適用されます。
エコカー減税
エコカー減税は、日本の自動車重量税に関する税制優遇制度の一つです。この制度は、環境性能と燃費性能の高さに応じて「自動車重量税が25%〜100%減税または免税される制度」です。当初、23年4月末で終了予定でしたが、現在も減税が続いています。
環境性能割
旧自動車取得税(地方税)を引き継いで導入された制度で、新車・中古車を問わず、車両を取得した際にかかる税金です。EVやFCVなど、環境性能の高い自動車は税率が低くなり、対象車の中には、非課税になる車種もあります。これにより、電気自動車の購入時に支払う税金が軽減されます。
維持費用を比較!燃料代と車検費用
電気代 vs. ガソリン代
維持コスト比較の一環として、電気自動車とガソリン車の燃料コストに注目します。電気自動車は電気を充電して走行するため、燃料代=電気代になります。充電の際の電気代は走行距離や充電場所により変動しますが、ガソリン車に比べて一般的に低コストとされています。ガソリン車の場合は、ガソリン価格の変動や燃費によって燃料コストが決まります。燃費の良いガソリン車でも、電気自動車に比べてランニングコストが高いことが一般的です。
実際にコスト比較してみたら(電気代 vs. ガソリン代)
自家用車の年間平均走行距離は、約6,000キロと言われています。この走行距離と、ガソリン車と電気自動車の一般的な車種で比較してみましょう。 電気自動車の平均的な車種の燃費(電費)は、1kWhあたり約6.5kmです。東京電力「スタンダードS」の電力量料金は、1kWhあたり(電気使用量:121kWh〜300kWh)36.60円となるため、年間の電気料金は「約33,700円」となります。 一方、ガソリン車の場合は、国土交通省が定める燃費基準である18.7km/リッターで考えます。レギュラーガソリンの平均価格は、24年2月現在、174.6円/リッターなので、年間の燃料費は「約56,000円」になります。 つまり、電気自動車の燃料(電気)費用は、ガソリン車に比べて40%程度もお得になるという計算です。
参照:TEPCO(https://www.tepco.co.jp/ep/private/plan/standard/kanto/index-j.html )
資源エネルギー庁(https://www.enecho.meti.go.jp/statistics/petroleum_and_lpgas/pl007/results.html )
国土交通省(https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/001597663.pdf )
車検費用の比較
車検は、車種ごとに法律で定められた「法定費用」と「基本費用(その他諸費用)」の二つで構成されています。ガソリン車、電気自動車ともに車検の項目は大きく変わりません。法定費用はコストを抑えることは出来ませんが、基本費用は依頼するお店や車両の状態によって価格が大きく異なるため、コスト削減のチャンスです。
電気自動車は構造上、検査項目が少なく、交換部品もガソリン車と比較して少なく済むことから、基本費用に含まれる「その他諸費用」を平均8,000円程度、コストカットすることができるでしょう。
【プラス情報】渋滞時のエネルギー消費を比較
渋滞時にコストパフォーマンスが優れているのは電気自動車だと言えるでしょう。 電気自動車は、ブレーキをかけるときやアクセルを戻すときに、モーターを発電機として使用してエネルギーを回収し、それをバッテリーに戻すことができる回生ブレーキを搭載しています。回生ブレーキによって、発電した電気をバッテリーに充電することができるのです。 また、燃費(電費)が最も悪化する発進時に、アクセルペダルをわずかに踏むだけである程度の速度まで車を加速させることができるため、電力消費が比較的少なく済みます。
メンテナンスの頻度やコストを比較
電気自動車のメンテナンス頻度
電気自動車のメンテナンス頻度は一般的にガソリン車よりも低い傾向があります。電気自動車は内燃エンジンがないため、エンジンオイルやエアフィルターの交換、マフラーの点検など、ガソリン車で必要なメンテナンスが不要です。主要な部品としては、タイヤの交換やブレーキパッドの摩耗が挙げられますが、ブレーキの消耗が少なく、メンテナンスコストが抑えられます。このように、電気自動車は機械部品が少なく、故障のリスクが低いため、長期的な視点から見てもメンテナンスコストが有利となります。
ガソリン車のメンテナンス頻度
ガソリン車のメンテナンス頻度は、エンジンや排気系統があるため、一般的に電気自動車よりも高くなります。ガソリン車ではエンジンオイルの定期交換、エアフィルターの清掃・交換、マフラーの点検、スパークプラグの交換などが必要です。これらの作業は、エンジンの摩擦や燃焼によって生じる部品の劣化や汚れを除去し、車の正常な動作を維持するために必要です。また、ブレーキパッドの摩耗やタイヤの交換もガソリン車での定期的なメンテナンスとして挙げられます。
環境への影響を比較!電気自動車の課題も紹介
CO2排出量の比較
電気自動車は、走行時に排出されるCO2がガソリン車と比較して低いことが特徴です。電気自動車はエネルギーの効率が高く、再生可能エネルギー源を利用することで、排出されるCO2量をさらに抑えることが可能です。一方で、ガソリン車は燃料の燃焼により多くのCO2を排出します。ただし、電気自動車の環境への影響は充電に使用される電力源に依存します。再生可能エネルギーの普及が進むほど、電気自動車の環境へのプラスの影響が高まります。
環境への貢献度
電気自動車は環境への貢献度が高いとされています。主な要因として、以下の点が挙げられます。
1. ゼロ排出
電気自動車は走行時に排出されるガスがないため、大気中に対する有害物質の放出が少量です。都市部や密集した地域での空気質向上に寄与します。
2. 再生可能エネルギーの利用
電気自動車は再生可能エネルギー源からの電力を利用することができます。太陽光や風力などの再生可能エネルギーのシステムを利用することで、排出ゼロかつ持続可能なモビリティが可能です。
3. 省資源
ガソリン車に比べ、電気自動車のモーターやバッテリーは比較的少ない資源で製造できます。バッテリーのリサイクルも進んでおり、資源の有効活用が期待されます。
4. 騒音の低減
電気自動車はエンジンがないため、走行時の騒音が低減します。これが都市部や住宅地域での騒音汚染の緩和に寄与します。
利便性と快適性で比較!充電設備の最新事情とは
充電設備の利用しやすさ
自宅に充電設備を導入することで、電気自動車の利便性が飛躍的に向上します。普通充電で満充電(バッテリー容量40kWh)すると約13時間程度かかりますが、夜間や休息時に自宅で充電できるため、急速充電スポットの混雑や待ち時間が気にならず、外出先での充電ストレスが軽減されます。また、夜間電気料金が安い場合はコスト面でも優れています。ただし、充電設備の初期費用や工事費の発生、住宅の条件による制約などがあるため、導入前にこれらを検討することが重要です。
公共充電スポットの利用
公共充電スポットの利用は電気自動車の利便性を高める重要な要素です。都市部や商業施設、駐車場などに整備された充電スポットを利用することで、長距離ドライブや急な外出にも安心して対応できます。多くの場所で利用可能な充電スポットは、電気自動車ユーザーにとってますます身近な存在となりつつあります。急速充電の場合、30分間で約20kWh程度の充電が見込めるでしょう。電気自動車の場合、常に満充電にしておく必要はないという認識で問題ありません。
走行距離と充電の関係性
電気自動車の走行距離はバッテリーの容量に依存し、一度の充電でどれだけ遠くまで走行できるかが決まります。バッテリー容量が大きいほど、単一の充電での走行距離が伸び、逆に容量が小さい場合は短い距離しか走行できません。
走行距離と充電の関係性を理解することで、日常の利用においてどの程度の充電が必要なのか把握できます。通勤や買い物、短距離ドライブであれば、容量が小さくても問題ない場合があります。一方で、長距離ドライブを頻繁に行う場合や、充電のインフラが整備されていない地域では容量の大きなバッテリーが望ましいです。
ガソリンスタンドの利便性
ガソリンスタンドの利便性は、ガソリン車にとって非常に重要です。ガソリンスタンドは一般的に広く設置され、ガソリン補給は比較的容易であり、ドライバーは長距離ドライブや急な予定変更など、あらゆる状況でガソリンスタンドでの給油が可能です。
一方で電気自動車の場合、まだまだガソリンスタンドほど充電設備が普及しているとは言い難い状況です。
10年後はどっちがお得?長期的に判断する
初期投資は高めでも、長期的にはお得!
電気自動車は初期投資が高いものの、その分維持費が抑えられ、長い目で見るとガソリン車よりもコスト面でお得と言えます。エンジンのない構造やメンテナンス頻度の低さが、経済的なメリットとなります。また、燃料コストの削減や地域の補助金・税制優遇なども考慮に入れれば、電気自動車は環境にもお財布にもやさしい選択といえるでしょう。
太陽光発電と電気自動車は相性抜群!
太陽光発電と電気自動車を組み合わせれば、お財布にも優しい節約のチャンスです。自宅で太陽光発電を利用して充電すれば電力代が大幅に削減され、環境にもやさしいエネルギーを使いながらお金を節約できます。電気自動車の維持費も低く、長い目で見ても経済的なメリットが広がります。未来に向けて経済的で持続可能な選択をすることで、日々の生活がより豊かになることでしょう。
・購入型で導入する場合の、資金準備やローンの金利手数料は不要
・リース型で導入する場合の、天候による発電量(売電収入)変動リスクなし
・PPAモデル型で導入する場合の、所有権が第三者になること、短期解約時の多額の解約金も無し
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まとめ
電気自動車とガソリン車の比較についてご紹介いたしました。電気自動車は高い初期費用がかかりますが、長い目で見ればガソリン車よりもお得な選択になることも!また、太陽光発電と組み合わせて、充電のための電気を自家発電すればよりエコで経済的な生活を送ることができます。どちらも長期的な判断が必要になるので、導入を迷っている方はチャンスを逃さないよう早めの情報収集をしましょう!
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