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2023年07月20日

蓄電池どっちがオススメ?特定負荷型 VS 全負荷型それぞれのメリット・デメリットを徹底解説

蓄電池どっちがオススメ?特定負荷型 VS 全負荷型それぞれのメリット・デメリットを徹底解説

蓄電池の導入を検討する際、悩ましいのは「どの蓄電池を導入するか」ですよね。家庭用蓄電池の種類には「全負荷型」と「特定負荷型」の2種類があります。種類が2種類あると、どちらの方がよいのか悩む方も多いのではないでしょうか?この記事では全負荷型と特定負荷型の違い、そしてどちらがオススメかをご紹介します!

家庭用蓄電池とは?全負荷型と特定負荷型もご紹介

家の電気の写真

家庭用蓄電池

家庭用蓄電池とは、電気を貯めたり、必要なときに電気機器などに電気を供給したりすることができる設備のことです。 特に太陽光発電やエコキュートと相性がよく、太陽光発電で発電した電気を貯めて夜間に使用したり、深夜の割安になった電気を貯めておいて、逆に電気代が割高になった昼間に使用するなどして活用可能です。

全負荷型蓄電池

電気の契約内容にもよりますが、60Aもしくは10kVA相当まで、すべての部屋で電気の使用ができるタイプになります。ほとんどのご家庭が多くても60Aや10kVAという契約なので、家中の照明やコンセントがほぼいつも通り使用ができるイメージです。

特定負荷型蓄電池

事前に指定いただいた特定エリアの電気を使用することができます。 商品によりますが、15〜20Aまでの回路を選択できます。15〜20Aは、ブレーカーの中の1〜2回路分にあたります。そのためあらかじめ決めた冷蔵庫のコンセントやリビングのTVコンセントなど必要最低限の回路のみ停電時に使用できます。

蓄電池の保証を選ぶときのポイント3つご紹介
蓄電池のメーカー保証は、主に機器保証と容量保証で構成されています。保証期間や保証の内容、保証される容量はメーカーによって異なります。蓄電池を購入する前に必ず確認しておくべきポイントを3つご紹介します!

ポイント①機器・容量保証は最低でも10年欲しい
ポイント②すでに設置している太陽光発電も保証できる?
ポイント③どこまで保証の適用範囲なのか確認!

さらに、自然災害補償が付帯しているメーカーもあります。こちらもメーカーによって異なってくるので、台風や大雨等が多い地域にお住まいのご家庭は確認すべきポイントになります。
自然災害補償
引用:Qセルズ太陽光発電システム保証制度

全負荷型蓄電池のメリット

全負荷型の最大のメリットは、家全体で電気を利用することができる点です。まずは全負荷型の蓄電池のメリットを3つご紹介いたします。

全負荷

メリット1:停電時にいつもとほぼ変わらず電気が使える

家中で電気を使うことができるので、停電時も普段の生活とほぼ変わらず電気を使うことができます。例えば、台風や大雨、大雪などによる自然災害で引き起こされる大規模な停電のときに、全負荷型蓄電池を持っていれば、リビングの照明・キッチンの家電製品・寝室のエアコンなど、普段と変わらず電気機器を通常通りに使うことができます。 「停電時にも、普段と近い生活をしたい」と思う方には非常に大きなメリットですね。

メリット2:200V対応のため、多くの家電が使える

特にオール電化のご家庭ではIHやエコキュートが使えなくなると、日常生活で困りますよね。ほとんどの全負荷型の蓄電池は、200V対応のためIHやエコキュート、エアコンなどの家電製品に対応しています。例えば、夏場の停電時にエアコンが使えれば、熱中症などのリスクを下げる事ができます。小さい子供や、お年寄りがいる家庭では、200V対応の蓄電池を導入しておくと安心です。

メリット3:太陽光との相性が良い

蓄電池の種類によっては、太陽光発電と併用することが出来ない場合もあります。 しかし、基本的に全負荷型の蓄電池であれば、太陽光発電と併用できるように設計されている製品が多いので、後から蓄電池を導入する場合でも安心です。

全負荷型蓄電池のデメリット

前述の全負荷型のメリットを見ると、万が一の備えとしては全負荷型が向いているように思えます。しかし、全負荷型のデメリットを知らないと万が一の時に「思っていたのと違う!」となってしまう可能性があります。ここからは全負荷型のデメリットを3つ紹介いたします。

デメリット1:電力消費量が多い

家全体に電気を供給するため、短い時間で蓄電池に蓄えていた電気を使ってしまいます。また、架電などをコンセントに接続しているだけでも待機電力として知らない間に蓄電池の電力を使ってしまい、場合によっては数時間で蓄電池の電力を使い切ってしまうケースが考えられます。ご自宅の消費電力を把握されていないと、せっかくの全負荷型蓄電池が停電時にほとんど使えなかった!となってしまう可能性もあります。

デメリット2:価格が高い

200Vに対応できるよう製造されているため、必然的に蓄電池の本体価格は高くなります。また、施工時に必要な工数が増え、工事費用も全負荷型の場合高額になる場合もあります。

デメリット3:スペースが必要

全負荷型の蓄電池は、機種にもよりますが基本的には大容量のため蓄電池本体のサイズも大きくなります。一定のスペースが必要なため、場所によっては外見に影響をしたり、設置が複雑になる可能性があります。

特定負荷型蓄電池のメリット

特定負荷型の蓄電池は停電時に使用できる回路をあらかじめ指定しておくことにより、特定の回路のみがバックアップされる仕組みです。全負荷型と違い、停電時に家全体でなく特定の部屋や電化製品のみ使用することができる家庭用蓄電池です。まずは特定負荷型の蓄電池のメリットを3つご紹介いたします。

特定負荷

メリット1:消費電力の量が少ない

停電時に家庭内の必要な部分だけに電力を供給できるので、全負荷型の蓄電池よりも長時間電気を使い続けることが可能です。また、キッチンや冷蔵庫を使えるように選択しておくと、停電時でも食べ物の保管等に困ることがなくなります。なので、全負荷型蓄電池と比べて長時間にわたって電力供給を維持することが可能です。

メリット2:導入コストが安い

全負荷型と比較すると、導入コストが安い事が特定負荷型の蓄電池のメリットの1つです。メーカーや機種によって異なりますが、容量が同じ全負荷型蓄電池と比較すると、導入費用が20~30万程度安くなります。

メリット3:比較的コンパクト

全負荷型と比較すると、比較的コンパクトなので設置スペースを確保しやすくなります。また、特定負荷型の蓄電池の中には室内に設置できる機種も販売されているので、例えばリビングの隅や収納の一部スペースなど、生活空間を利用して設置することができます。これは、設置スペースに制約のある都市部の住宅にとって非常に重要な特徴です。

特定負荷型蓄電池のデメリット

「蓄電池の導入コストを安く抑えたい」という方や「停電時には1つの部屋に集まればOK」という考えの方には特定負荷型のメリットはとても魅力的です。しかし、全負荷型と比較すると停電時に使える電気に制限が生じるため、デメリットをしっかり把握する必要があります。ここからは特定負荷型の蓄電池のデメリットを2つご紹介いたします。

デメリット1:停電時に使用できる電気が限られる

停電時に使用できる回路をあらかじめ指定するため、必要な個所の電気のみしか復旧しません。そのため、停電時の生活にどうしても制限ができてしまいます。二世帯住宅など一緒に住んでいる家族が多いご家庭など、1つの部屋に集まるのが難しい場合や、小さいお子様や高齢者の方、身体の不自由な方がご家庭にいる場合は、特定負荷型の蓄電池では不便が生じる可能性が考えられます。

デメリット2:200V家電が使えない

特定負荷型の蓄電池のほとんどが、停電が起きたとき100V家電にしか対応ができません。停電時に200Vの家電が使用できなくなるので、事前に把握する必要があります。 200Vの家電の一例は下記のとおりです。


【200Vの家電例】
・エコキュート
・電子レンジ
・IHクッキングヒーター
・エアコン

全負荷型vs特定負荷型 どっちがいいの?

ここまでは全負荷型と特定負荷型のそれぞれメリットとデメリットをご紹介いたしました。 それぞれのメリット・デメリットはわかったけど、最終的にどっちを選べばいいの?!と悩む方も多いのではないでしょうか。ここからは、全負荷型と特定負荷型の検討ポイントをご紹介いたします。

悩む 家族

全負荷型蓄電池がオススメなご家庭例

災害時にインフラの復旧に時間がかかる地域にお住まいのご家庭

災害が起きた場合、インフラの復旧に時間がかかる地域にお住まいのご家庭には全負荷型蓄電池がおすすめです。全負荷型蓄電池であれば、家中の電気を普段通りに使用ができるため長い期間の停電にも耐えられます。電気の復旧に時間が掛かる場合などを想定するとストレスが少なく済むと思われます。なおこういったご家庭は、太陽光発電設備も同時に導入すると災害対策として有効です。

オール電化・太陽光発電システムを導入しているご家庭

200V対応の蓄電池であれば、停電時でもIHやエコキュートを使用する事ができます。停電が起きても、お風呂に入れたり、IHが使えたりする事ができるのは、オール電化住宅が全負荷対応の蓄電池を導入する大きなメリットだと言えるでしょう。

特定負荷型蓄電池がオススメなご家庭例

蓄電池の導入費用を抑えたいご家庭

出来るだけ導入費用を安く抑えたいご家庭におすすめです。 また、選択した一部の場所だけで電気が使用できるので、停電時の対策として備えられます。停電時に家庭内の必要な場所だけに電力を供給できるので、停電時に電気が無くなったら困る部分に設定しておくといいですね

ガスと併用しているご家庭

電気を使用したい場所を選択できるのが特定負荷型の良いところです。オール電化やエコキュートにする予定がなく、ガスも使用しているご家庭におすすめです。

全負荷型と特定負荷型の比較表

ご家庭で使用される電気量によって異なりますが、停電時の対策・電力消費量・価格の3ポイントで比較するとよいかもしれません。 また、ご家庭の消費電力量によってご家庭に適している製品が異なる場合があります。 ご自宅の消費電力量を踏まえて、全負荷型と特定負荷型のどちらが蓄電池導入の目的に適しているか検討する必要があります。

まとめ

この記事では全負荷型と特定負荷型の違いについてご紹介いたしました。特徴に大きな違いがあるため、導入検討時にしっかりとメリット・デメリットを理解していただく必要があります。また、ご家庭の電気の使用状況も蓄電池を選ぶ判断基準が異なる場合があります。メリット・デメリットはわかっても、電気の使用状況も合わせて検討するのは難しい…という方も多いのではないでしょうか?その時には、ぜひ専門家にご相談ください!

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