2023年07月04日
いつがいい?蓄電池導入のタイミングを解説!価格の推移や設置までの流れも紹介
これから太陽光発電を導入する際に、一度は検討される蓄電池。思ったよりも価格が高いので導入を見送ったという方もいらっしゃるのではないでしょうか?この記事では、蓄電池の導入のタイミングや現時点で使える補助金情報、設置工事の流れなどについてご紹介いたします。
目次
家庭用蓄電池の導入推移
太陽光発電の導入に合わせて、家庭用蓄電池の導入も進んでいます。
実際に家庭用蓄電池の導入推移※を見てみましょう。
出典:株式会社資源総合システム
太陽光発電の導入が進むに合わせて、家庭用蓄電池の導入も右肩上がりなことがわかります。※
昨今の電気代高騰や停電対策なども、家庭用蓄電池導入が右肩上がりになっている大きな背景になっているといえるでしょう。
※予測を含む
家庭用蓄電池の価格推移
家庭用蓄電池の導入にあたって、やはり気になる点は価格です。
家庭用蓄電池システムの価格動向※も見てみましょう。
出展:株式会社資源総合システム
2017年度には約26万円/kWhですが、2019年度には約19万円/kWhとなり、右肩下がりとなっています。経済産業省の掲げている定置型蓄電池(家庭用)の2030年度の目標価格としては約7万円/kWhです。
蓄電池導入は早い方がいい?!
住宅用蓄電システムの価格動向のグラフを見て、「これから価格が下がるなら家庭用蓄電池の導入はもう少し待った方が良いのではないか?」と思う方も多いと思います。
しかし、家庭用蓄電池の導入目的やご家庭の電気の使用状況によって、早期導入の検討を進めた方が良い場合があります!ここからは、早期導入の検討を進めた方が良い導入目的を3つご紹介いたします。
目的1:停電時に備えたい
日本は非常に多くの自然災害が発生します。地震や台風、集中豪雨などで停電のニュースを耳にしたり、実際に経験している方もいらっしゃると思います。
蓄電池があれば、万が一停電になった際に最低限の電気を使うことができます。
蓄電池の価格が下がるまで待っている間に、停電があり「早めに蓄電池を導入しておけばよかった、、」となる場合も考えられますよね。
万が一の停電時に備えたい場合、蓄電池導入を早期検討した方が良いといえるでしょう。
目的2:「売電」より「自家消費」をしたい
近年、電気代の高騰が家計の悩みの種になっています。そのため、余った電気を売電して売電収入を得るよりも、太陽光で作られた電気を自家消費した方が電気代の削減に繋がるケースがあります。
また、太陽光発電システムの固定買取価格期間が終了し「卒FIT」を迎えると、売電価格は7~8円/kWと非常に安価になります。既に卒FITを迎えている方や、卒FITが間近の方は蓄電池の導入を検討を進めると良いでしょう。
ご自宅の電気の使用量に応じて、「売電収入を得るより、自家消費した方が電気代削減につながる」ケースは、蓄電池導入を早期検討したほうが良いケースといえるでしょう。
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目的3:補助金制度を活用したい
蓄電池の原料はリチウムイオンバッテリーです。現在、原料であるリチウムイオンバッテリーの価格が高騰しており、蓄電池の本体価格が高くなっています。このことから、蓄電池導入に向けて、国や各地方自治体から補助金制度を実施しています。 蓄電池導入の際、購入のタイミングやお住まいの地域によって利用できる補助金が異なる場合があります。また、補助金制度によって申込期日や補助条件が異なるので、検討に合わせて補助金制度についてご確認いただく必要があります。
【最新情報】国の令和6年蓄電池補助金制度の紹介
【2024年7月現在の最新情報】
現在公開されている情報では、令和6年に国から出る蓄電池の補助金は「子育てエコホーム支援事業」のみです。昨年までは「こどもエコ住まい支援事業」という名前でしたが、名称変更になりました。
補助金は、子育て世帯・若者夫婦世帯※による高い省エネ性能を有する新築住宅の取得や、住宅の省エネ改修等の支援を目的にしています。新築住宅の場合、一戸当たりの補助金額は、①長期優良住宅で100万円 ②ZEH住宅で80万円となります。
※子育て世帯:申請時点において、2005年4月2日以降に出生した子を有する世帯
※若者夫婦世帯:申請時点において夫婦であり、いずれかが1983年4月2日以降に生まれた世帯
蓄電池が対象となるのはリフォーム工事ですが、こちらの場合は子育て世帯・若者夫婦世帯に限らず、最大30万円まで利用可能となります。蓄電池については、台数にかかわらず設置する住宅一戸に対して64,000円が補助されます。
他の補助金との併用は、国費が充当されている補助金を除き、地方公共団体の補助制度との併用は可能です。
非常に人気の高い補助金なので、早めの申請がオススメです。
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ハイブリッド蓄電池が注目されている
いま「ハイブリッド蓄電池(ハイブリッド蓄電システム)」の人気が高まっています。太陽光発電との併用が前提なので、パワーコンディショナ(パワコン)の買い替え時期や、これから太陽光発電をスタートする方にオススメです。
ハイブリッド蓄電池とは
通常、太陽光発電と蓄電池を組み合わせる場合、それぞれにパワコンが必要です。しかし、それを一台で済ませることができる「ハイブリッド蓄電池」は、以下のメリットがあります。
ハイブリッド蓄電池のメリット
- 太陽光用と蓄電池用のパワコンが1台で済む
- 電気の変換ロスが少なく、効率的に電気が使える
ハイブリッド蓄電池で電気の変換ロスが少ない理由は、太陽光発電で発生した直流電力をそのまま蓄電池に蓄えることができるからです。 蓄電池に蓄えられた直流電気を、必要なときに交流に変換して使用できるシステムによって、電気の変換ロスが最小限に抑えられる仕組みになっています。
どんな家庭に向いているか
上でご紹介したとおり、太陽光発電スタートから10年以上が経過し、そろそろパワコンの買い替えが迫っているご家庭はハイブリッド蓄電池を検討する余地があると言えます。 何故なら、FIT終了後は電気の自家消費の割合を高めて買電量を減らすことが、最もお得な選択肢だからです。
- コラム
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代表的な電力会社の地域別の買取価格卒FITしたご家庭を対象に、固定単価での電力買取サービスを提供しています。2024年現在、7~8円/kWhが平均的な単価になっています。
また、停電時でも普段と変わらない生活がしたいご家庭にもハイブリッド蓄電池はオススメ。なぜなら、ハイブリッド蓄電池の停電時の出力は最大5,000Wと高いことから、エアコンや電子レンジ、冷蔵庫、といった複数の家電製品を同時に使用できるからです。
蓄電池の工事費用の目安
家庭用蓄電池の設置工事の費用は、20万円~35万円で収まるケースがほとんどです。
工事の必要日程は、蓄電池の設置場所が屋外・屋内によって変わりますが、約1~2日見ておきましょう。工事は以下の手順で行います。
現地調査
蓄電池を設置するスペースの確認をはじめ、配線のルートや分電盤の位置などを施工業者が入念に確認します。太陽光発電システムが既に設置されている場合は、火災や放電ロスが起きないよう、パワーコンディショナと蓄電池の相性についてもチェックします。
通常は現地調査のときに工事の日程を決めます。
基礎工事
蓄電池を設置する場所の基礎工事を行います。蓄電池を家の外に設置する場合は地面に直置きするのではなく、コンクリートでつくった土台の上に設置します。コンクリートが固まるまでに丸一日以上かかります。
蓄電システム工事
コンクリート土台がしっかり固まったら、その上に蓄電池をしっかり設置し、パワコンの設置も行います。蓄電池がハイブリッド型の場合は既存パワコンからの付け替えが必要なので、この段階で対応します。
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配線工事
配線工事は、蓄電池、パワコン、分電盤、特定負荷分電盤をつなぐ作業になります。なお、太陽光発電システムを導入している場合は、システムと蓄電池をつなぐ工程が入ります。
機器の設定
配線工事が終わったら、蓄電池の設定に入ります。蓄電池にはグリーンモードや経済モードを選ぶ機能があるので、これらが正常に反応するかを確認します。また、停電時に安全に充放電ができるか確認するために、一時的に家を停電させるタイミングがあります。
停電時の操作方法には、手動で切り替えるものと自動で切り替わるものがあるため、特に手動で切り替えるケースは業者に操作方法を確認しておきましょう。
まとめ
この記事では、蓄電池を早期導入の検討をした方がよいケースを3つご紹介いたしました。
蓄電池の早期導入検討は、導入したい理由とご家庭の電気の使用状況を明確にすることが重要です。蓄電池の導入を検討されている方は、まずは専門家にご相談ください!
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