2023年11月16日
雪国で太陽光発電をするメリット
雪が多く降る地域では太陽光発電の効果があまりないのでは?と考える方も多いのではないでしょうか。実は雪国で太陽光発電を設置するメリットもあります。この記事では雪国で太陽光発電を設置するメリットとデメリットをご紹介します。
目次
雪国で太陽光発電をするデメリット
雪にパネルが覆われると発電しない
太陽光発電は、パネル表面に太陽光が当たることで電気が発生する仕組みです。そのためパネル表面が雪で覆われてしまうと、太陽光が当たらなくなるため発電できなくなってしまいます。太陽光パネルの表面のうち、少しでも太陽の光が当たっていれば発電は可能ですが、豪雪地帯など連日たくさん雪が降る地域の場合、パネル全体が雪で覆われてしまう可能性もあります。
雪に覆われることで太陽光パネルに日光が当たらないと、冬の発電量が少なくなります。雪が降る地域の冬の太陽光発電量が、雪が降らない地域に比べて落ちてしまうのはデメリットといえるでしょう。
落雪による被害
雪が降る地域で太陽光パネルを設置する場合、落雪による被害が起こる可能性があります。
太陽光パネルの表面は強化ガラスが使用されており、滑りやすくなっています。また、発電の際に発された熱によりパネル表面の雪が溶け、雪がパネルに沿って落ちやすくなっています。さらに、雪が降る地域に太陽光パネルを設置する場合、雪が滑り落ちやすくなるように傾斜をつけて設置されます。そのため、ある程度の雪であればパネルを覆うことなく、速やかに雪が落下します。
しかし、雪が勢いよく滑り落ちることで、太陽光パネルの下にいる人が落雪に巻き込まれてしまう可能性があります。落雪によって近くにいた人が怪我をしてしまったり、近くにある車などの物が壊れてしまうことも考えられます。また、太陽光パネルを設置した近隣の住宅の敷地内に落雪してしまいトラブルに発展することもあります。
太陽光パネル設置による落雪の危険性があることは覚えておかなければなりません。
屋根から勢いよく雪が落下するのを避けるために「雪止め」の設置などの対策も重要です。雪国で太陽光パネルを設置する場合は、導入前に落雪対策について考えることも重要です。
雪の重みで設備が故障する可能性がある
豪雪地帯ではたくさん降る雪の重みによって、太陽光発電の設備が故障する可能性もあります。
雪がたくさん積もるとその分太陽光パネルにも重さが加わり、パネルを覆っているカバーガラスが割れることがあります。また、屋根の高低差を利用して縦に複数の太陽光パネルを設置している場合は、雪の重さと上段のパネルの重さにより、下段のパネルにヒビが入ってしまうケースもあります。
太陽光パネルは簡単に壊れるものではありませんが、雪によるダメージが大きいと壊れる可能性もあるため注意しなければなりません。太陽光発電によって利益を得ても、太陽光パネルの修理にお金がかかってしまっては本末転倒です。
雪の重みで故障する可能性があるのは太陽光パネルだけではありません。雪が降る地域では、架台の倒壊や周囲の建物の損壊にも注意しましょう。
積雪による設備の故障や倒壊に備えて火災保険に加入することもおすすめです。積雪以外にも台風や落雷による保証もあるため、太陽光発電を導入している場合は雪国以外の地域の方も加入しておくことで、倒壊した場合の費用を抑えられる可能性があります。
雪国で太陽光発電をするメリット
実は発電効率が良い
雪が降る地域で太陽光発電をする場合は、雪によるデメリットを考えなければなりません。しかし、雪が降る地域は発電効率が良いというメリットもあります。これは、雪が降る地域では気温が適度に抑えられ、太陽光パネルの発電効率を維持しやすいからです。
太陽光パネルは日光が当たる時間に比例して発電しますが、日照時間が長い夏に発電量が多くなるわけではありません。なぜなら、太陽光パネルは熱に弱いからです。
太陽光パネルがパフォーマンスを発揮できる適正温度は、25度といわれています。つまり、25度を超えると発電効率が落ちてしまうのです。
近年では真夏の外気温が30度を超える地域も多く、そのような地域では夏の発電効率が落ちてしまいます。雪が降る地域は降らない地域よりも夏の気温が低い傾向にあるため、夏の発電効率低下を抑えることが可能です。結果的に、雪が降る地域は発電効率が良く発電量をきちんと確保できるといえます。
台風の影響が少ない
雪が降る地域は台風の影響が少ないため、太陽光発電に向いていると考えられます。
太陽光パネルは日照時間が長く、暖かい地域に設置するのが良いと考える方も多いですが、実は必ずしもそうとは言い切れません。沖縄や九州などの暖かい地域は、台風による被害が多くあります。台風による強風で太陽光パネルが飛んでいってしまったり、暴風で運ばれてきた石などにより太陽光パネルが損傷してしまうこともあります。
太陽光パネルが故障や破損をしてしまうと、高い修理費用がかかります。そのため、台風の影響が少ないのは、雪が降る地域の大きなメリットといえるでしょう。
年間発電量は暑い地域よりも多いケースもある
雪が多く降る地域の冬の太陽光発電量は、雪が降らない地域よりも少なくなります。
しかし、太陽光発電で確認するべきは年間の発電量です。年間の発電量は、暑い地域よりも雪が降る寒い地域のほうが多くなるケースがあります。
先述のとおり、雪が降る地域では気温が高くなりすぎない傾向にあるため、夏でも高い発電効率で電気を生み出せます。冬に発電量が落ちてしまっても、夏に他の地域より多くの発電量を確保できれば、年間の発電量が著しく少なくなることはありません。
場合によっては、暑い地域よりも雪が降る地域のほうが年間発電量を多く確保できることもあるのです。
雪国で太陽光発電を成功させるための注意点
太陽光発電を雪国に設置した際に、発電量を維持しながら利益を出すための注意点について解説します。
太陽光パネルの角度は30度以上
太陽光パネルを設置する角度は、一般的に30度程度が理想といわれています。
太陽光パネル設置業者によっては、より多くのパネルを販売するために10度などの緩やかな傾斜を勧める場合もありますが、傾斜が緩やかであるほど積雪のリスクが高まります。
一方、太陽光パネルの設置角度が大きすぎると発電効率が落ちてしまうので、傾斜をつけすぎてもいけません。積雪のリスクを避けるとともに発電効率を高められる30度程度が理想です。
雪国に向いている太陽光パネルを選ぶ
雪が降る地域に太陽光パネルを設置する場合は、雪国に向いているパネルを選びましょう。雪が多い国のメーカーで作られた太陽光パネルや、積雪耐性の高い太陽光パネルを選ぶのがおすすめです。
また、上に雪が載っていても影の影響を受けにくい太陽光パネルもあるため、発電効率を高めるためにそのようなパネルを選ぶのも良い方法です。
その地域で実績が豊富な施工業者に依頼する
雪が降る地域の太陽光発電で気にするべきことは、太陽光パネルの種類だけではありません。地域で実績が豊富な施工業者に依頼することも大切です。
雪国の事情を正しく理解し、適切に太陽光パネルの取り付けを行ってくれる施工業者を選べば、雪が降る地域でも問題なく太陽光発電ができます。雪国といっても地域によって最適な設置方法が異なるため、その地域に合った対応をしてくれる施工業者を選びましょう。
施工業者を選ぶときは、その地域での設置実績があるかチェックすると安心です。また、場所に合った丁寧な施工や正しいシミュレーションを行っているか確認することで、信頼できる業者を見つけやすくなります。
雪かきやメンテナンスは業者に依頼
雪が降っても太陽光発電を問題なく行うためには、太陽光パネルの上に積もった雪を除去する必要があります。
雪国で暮らす方であれば、雪かきを自力で行うケースも多いでしょう。しかし、太陽光パネルを設置している場合は、自力でパネル上の雪かきをするのは危険です。
自分で雪かきをすることで、設置した太陽光パネルに傷がついたり、破損してしまうリスクが考えられます。
また、太陽光発電投資のために設置したパネルはサイズも大きく、パネル上の雪かきをするだけで時間と手間がかかってしまいます。太陽光パネルが遠方にある場合は、移動のための時間もお金も必要です。
さらに、雪が降ったときに太陽光パネルに異常がないか自分で確認するのは難しいです。そのため、専門知識を持つ業者に雪かきやメンテナンスを依頼するのが良いでしょう。
まとめ
雪国で太陽光発電を行うメリットとデメリットについてご紹介いたしました。きちんと雪の対策を取れば、実は雪が多く降る地域でも効果的に発電することができます。太陽光発電の導入を検討している方は、自分の地域の気候に合わせて太陽光発電を設置するメリットデメリットを事前にチェックしましょう!
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